...お土産(みやげ)は……あなた横浜の仕入れものはすぐ知れますわ……御覧なさいあれを」といって棚(たな)の上にある帽子入れのボール箱に目をやった...
有島武郎 「或る女」
...(アンナが左手から大きなボール箱を持つて入つて來る)アンナ やつとタランテラの衣裳の箱を見つけました...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...それでまずボール箱に古いネルの切れなどを入れて彼の寝床を作ってやった...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...試みに例の寝床のボール箱と便器とを持ち出して三毛の出入りする切り穴のそばに置いてなんべんとなくそこへ連れて行っては土の香をかがしてやった...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...おまけにボール箱や...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...大きなボール箱とがあった...
豊島与志雄 「変な男」
...時々ボール箱の手傳ひをすることもあるが此の三四日は酷く吐氣がして碌々物もたべられないで寢たり起きたりして居た...
長塚節 「開業醫」
...シュークリームを十七八詰めたボール箱を持って来て...
野村胡堂 「九つの鍵」
...ボール箱を覗(のぞ)くと...
原民喜 「廃墟から」
...きちんと段ボール箱に納めてあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...綿にくるんである筒型のレコードを茶筒のやうなボール箱から取り出して...
牧野信一 「蔭ひなた」
...頭は恰でボール箱の如くに空漠として...
牧野信一 「爪」
...ボール箱に入つた鶏卵(たまご)と...
槇本楠郎 「母の日」
...黄いろい防音壁にかこまれた四角い部屋はボール箱の中のようで...
山川方夫 「演技の果て」
...真弓が正面にセロファンを貼(は)った細長いボール箱を抱えて立っているのを見た...
山川方夫 「一人ぼっちのプレゼント」
...返すと見えたのは包装のボール箱だけ……又は用意して来た...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...一方が空になると又一パイになっているボール箱の方から一つ一つに炭を挾んで空のボール箱へ移し返し始める...
夢野久作 「恐ろしい東京」
...二つのボール箱の左から右へ...
夢野久作 「恐ろしい東京」
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