...この年少記者はある人々からは英雄(ヒーロー)の一人(ひとり)とさえして崇拝された...
有島武郎 「或る女」
...遠くヒマラヤの雪巓を観望する丘の上に燃ゆるが如き壮志を包んだ遺骸を赤道直下の熱風に吹かれつつ荼毘に委したは誠に一代のヒーローに似合わしい終焉(しゅうえん)であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...ヒーローの寝ころんで「ナポレオンのイタリア侵入」を読んでいる横顔へ...
寺田寅彦 「異質触媒作用」
...次にカメラを近づけてその中のヒーローを抽出し...
寺田寅彦 「映画芸術」
...)従って其の主人公(ヒーロー)たる自己の住む雰囲気は...
中島敦 「光と風と夢」
...ヒーローを首肯(うけが)わない世においては...
夏目漱石 「創作家の態度」
...英雄(ヒーロー)の流行(はやり)廃(すたり)はこれ程急劇なものである...
夏目漱石 「それから」
...代助は英雄(ヒーロー)なぞに担(かつ)がれたい了見は更にない...
夏目漱石 「それから」
...英雄(ヒーロー)になつた方が長持(ながもち)がする...
夏目漱石 「それから」
...英雄(ヒーロー)になった方が長持がする...
夏目漱石 「それから」
...忽(〔たちま〕)ちヒーローとして青年から目されるやうになつた...
夏目漱石 「点頭録」
...反キリストや反道徳の痛快なヒーローとして...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...君は僕にとつての「英雄(ヒーロー)」だつた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...も少し年をとると分って来るんだよ」私はヒーローから...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...漸く私はその主人公(ヒーロー)が活躍する一篇の物語が完成するのがそれまでの習慣だつた...
牧野信一 「ゾイラス」
...自ら「深刻」なつもりのヒーローになつて安価な感情を煽りたてた...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...次は村井のヒーローが売りだされてようやく和製時代...
山本笑月 「明治世相百話」
...スッカリ英雄(ヒーロー)扱いにされてしまった...
夢野久作 「幽霊と推進機」
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