...私は水浸しになつてカチカチに乾きついた財布からパサパサになつてゐる紙幣をとり出し...
原民喜 「小さな村」
...さゞ波はパサパサと駆ける七郎の足音に韻律を合せて居た...
牧野信一 「月下のマラソン」
...本筋の芸はただ几帳面な味も素(そ)ッ気(け)もないパサパサのものでいいのだと思い込んでしまっていた...
正岡容 「初看板」
...死んでお墓へ入ってのちもなおかつパサパサになった俺のお骨の中では...
正岡容 「寄席」
...けれども風が山のパサパサした雪を飛ばせたのか...
宮澤賢治 「氷と後光」
...まるで大夜具の袖口の様で荒れて白く乾いた皮は石灰を振りかけた様にパサパサになって居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...滝に打たれるので油けのなくなった髪はパサパサに縮れ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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