...チラチラと粉雪が降って来たので...
石川欣一 「山を思う」
...チラチラと降り始めるが...
石川欣一 「山を思う」
...とういとう提灯屋の屋根の下からチラチラと紅蓮(ぐれん)の舌が見えだした...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...金モールいかめしい制服につつまれた、相撲とりのようにりっぱな体格の警視総監、中肉中背で、八字ひげの美しい刑事部長、背広姿でツルのようにやせた白髪白髯(はくはつはくぜん)の北小路博士、その三人がそれぞれ安楽イスにこしかけて、チラチラと、時計の針をながめているようすは、ものものしいというよりは、何かしら奇妙な、場所にそぐわぬ光景でした...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...――驚いたわね」「いま聞いた?」「ドサ貫ちゃんが教えてくれたの」そう言われれば二人は台所の隅で私の方にチラチラと眼をやりながら何かコソコソ内証話をしていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...臆病さうに上眼越しにチラチラと彼女を見てはくどくどと云つてゐる...
武田麟太郎 「現代詩」
...何かチラチラとかげろうものがあるような気がして...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...美しい脛(はぎ)をチラチラと見せ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何か炎のようなものがチラチラと燃え上っているのである...
久生十蘭 「魔都」
...蝶々のやうにチラチラとわたしの眼にうつツた...
牧野信一 「岬の春霞」
...それをめぐって、十本あまりの、抜きつれた刃が、低く低く、地を匍(は)って来る毒蛇の舌のように、チラチラと、ひらめきながら、一瞬一瞬、迫って来る...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...突伏している友吉と北村と奥に寝ているリクをチラチラと見てから...
三好十郎 「その人を知らず」
...その代り真暗な杉の森の奥にチラチラと焚火(たきび)の光りが見えて来た...
夢野久作 「白髪小僧」
...無数の灰色の斑点(はんてん)がユラユラチラチラと明滅するのを感じていた...
夢野久作 「木魂」
...私が何か云おうとしましてもチラチラと瞬(またた)きした切り自分の部屋へ逃込んで行きます...
夢野久作 「二重心臓」
...チラチラと、兵の腰から赤くこぼれる光は火縄の火だった...
吉川英治 「上杉謙信」
...赤い火の粉がチラチラと噴き出した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...土手はチラチラと廓通(さとがよ)いの人影がたえない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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