...彼は彼の腹の何處かゞ此等の言葉によつてチクチク螫されることを感じた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...嬢には紫のお被布を拵(こしら)えてあげようと思ってさ」「母様はチクチクが好きなの?」「そうとも思わないけれどね」「だって……母様は飽きないの?」「ああ...
竹久夢二 「少年・春」
...今迄盛んに空中に撒き散らされた罵詈が綿(カボック)の木の棘の様にチクチクと彼の皮膚を刺すのを感じた...
中島敦 「南島譚」
...髭がチクチクするのです...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...チクチクと痛た痒ゆい...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...東野の感じ易い心をチクチクさいなみます...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ママ一流の修辞法(レトリック)でチクチクやりだした...
久生十蘭 「だいこん」
...遂にはそれも眼に入らぬやうになつてただ痛ばかりがチクチクと感ぜられる...
正岡子規 「墨汁一滴」
...五勝代は腹がチクチク痛みかけると...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...前からある時計もチクチク鈍い音で時を刻むで...
三島霜川 「昔の女」
...眼がチクチクッと痛み...
宮沢賢治 「黄いろのトマト」
...思い出しますたびに胸がチクチク痛みます...
矢田津世子 「女心拾遺」
...動くたんびにチクチク抜けて行くし...
夢野久作 「支那米の袋」
...頭の頂上(てっぺん)にチクチク痛んでいる小さな打ち破(わ)り疵(きず)が...
夢野久作 「斜坑」
...しまいには瞼(まぶた)がチクチクするくらい...
夢野久作 「木魂」
...白い指に持たれている針が緻密に早くチクチクと運ばれてゆきます...
吉川英治 「江戸三国志」
...他念のない針をチクチク運んでいた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...だいぶチクチク虐(いじ)められたろうな...
吉川英治 「宮本武蔵」
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