...より剛勇なるサラセンの健児也...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...ミスの日がさはサラセン人をきりたふし...
鈴木三重吉 「青い顔かけの勇士」
...しかも軽装快馬のサラセン武士が馬をめぐらして重鎧(じゅうがい)の十字軍士を射るがごとく...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...またサラセン侵入時代からモンジベロ(山の中の山)という呼び方も伝わっている...
野上豊一郎 「エトナ」
...サラセン模様の壁飾りの下に横たへたロココ風の寝椅子に凭つて...
牧野信一 「冬物語」
...欧州では古英国のサー・ベヴィス・オヴ・ハムプタウンがダマスクスの土牢を破り逃ぐる時追い懸くるサラセン軍の猛将グラウンデールを殺し...
南方熊楠 「十二支考」
...さっきまで君の弟とサラセンで踊ってたんだが...
横光利一 「上海」
...「秋蘭が今頃サラセンで踊ってるなんて...
横光利一 「上海」
...――僕は山口とサラセンで逢って...
横光利一 「上海」
...サラセンへいって...
横光利一 「上海」
...三日前に芳秋蘭という女をサラセンで見かけたが...
横光利一 「上海」
...甲谷は急にサラセンで見た芳秋蘭の顔が浮んで来た...
横光利一 「上海」
...論理家ばかりが論理を持って廻った国は、エジプトにしてもギリシャにしても、ユダヤ、ペルシャ、印度、サラセン、ローマ、と見ても殆ど皆滅んでいる...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...あれはここのヨーロッパに自然科学を吹き込んだサラセン文化の頂上のものだが...
横光利一 「旅愁」
...キリスト信者たる公侯の娘がサラセン人の妻となっている如き例も少くない...
和辻哲郎 「鎖国」
...それと共に十二世紀に於てはサラセン人の側(がわ)にも狂信的な信仰防禦の傾向が加わり...
和辻哲郎 「鎖国」
...サラセン人やビザンツ人の眼から見ればなお野蛮人に過ぎないヨーロッパ人が...
和辻哲郎 「鎖国」
...サラセンとの戦を背景とするローランの物語などの英雄叙事詩が作られた...
和辻哲郎 「鎖国」
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