...古典的の意味での芸術の存在することはむしろ一種のアイロニーであるかもしれないのである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...対話のユーモアやアイロニーが充分にわからないのは残念であるが...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...文学的反省に於て逆説やアイロニーが弁証法的本質として一般的に捉えられていないのを常とするように...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...処がアイロニーやパラドックスでは事物の裏のもつ眼は中々ごま化すことが出来ない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...アイロニーやパラドックスや警抜な特色づけが可能となり...
戸坂潤 「思想としての文学」
...俗物さ自身のもつそうしたアイロニーやパラドックスなどはどうでもよい...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...単にこの常識のアイロニー(所謂ロマンティック・アイロニーのことを考えて貰っては困るが)の一例だというばかりでなく...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ローマン主義のアイロニー(皮肉)やがて...
中井正一 「美学入門」
...このアイロニーが絶えなかったものと見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...いいじゃないですか」「だからアイロニーさ...
夏目漱石 「虞美人草」
...何となく眠気(ねむけ)を催したから」「ハハハハそれこそアイロニーだ」と小野さんは笑った...
夏目漱石 「虞美人草」
...これを神の作れるアイロニーと云う...
夏目漱石 「虞美人草」
...まるでロマンチック・アイロニーだ」三四郎にはこの洋語の意味がよくわからなかった...
夏目漱石 「三四郎」
...図書館でロマンチック・アイロニーという句を調べてみたら...
夏目漱石 「三四郎」
...彼等と雖(いへど)も今更ながら天のアイロニーに驚かざるを得まい...
夏目漱石 「点頭録」
...ハイカラな彼はアイロニーのために手非道(てひど)く打ち据えられた...
夏目漱石 「道草」
...そこには一種のアイロニーが顫動(せんどう)していた...
夏目漱石 「明暗」
...書く方のコッペは感傷的なアイロニーと少し儀式張つた熱の高い抒情詩的であるが...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
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