...省作はそのおもしろい光景にわれを忘れて見とれている...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...われを忘れていっさんに通りを横ぎり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...ほとんどわれを忘れて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...われを忘れてしまうほど感じやすい...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ここへ来ていると意外な知らせを耳にした彼は一時にわれを忘れてしまったのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...われを忘れてそこにぼんやりしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...われを忘れて憤りたたしめたものに相違ない...
中里介山 「大菩薩峠」
...われを忘れて抱(いだ)きつき...
福田英子 「妾の半生涯」
...われを忘れてながめてゐました...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...」青年はほんとうにびっくりしたらしく燈台看守の両手にかかえられた一もりの苹果を眼を細くしたり首をまげたりしながらわれを忘れてながめていました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...回想でわれを忘れていたらしい...
山本周五郎 「追いついた夢」
...あわれよくもこの珠の如きものに矢瘡(やきず)ひとつ受けずにと……われを忘れて見入りかけたが...
吉川英治 「三国志」
...われを忘れて、孔明は帝の龍床にすがり、面を寄せて、涙のうちに云った...
吉川英治 「三国志」
...こなたの廊の端へ来た草心尼は、びッくりして、いちどは下部(しもべ)のいる下屋(しもや)へと走りかけたが、そんな処置の間にあわないのを見ると、われを忘れて...
吉川英治 「私本太平記」
...痛さに、われを忘れて、政子は悲鳴をあげたが、同時に、その侍の口からも異様な呻(うめ)きが流れた...
吉川英治 「源頼朝」
...われを忘れて、「せッ、先生っ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...われを忘れて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...われを忘れて、彼が、ぴくッと、起ち上がろうとすると、同じように、死んだまねをしている老先生の手が、胸の下で、ぐいと、抑えた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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