...このよるべのない...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...うちのない子、よるべのない子、この世の中に捨(す)てられ、忘(わす)れられて、運命のもてあそぶままに西に東にただよって、広い大海のまん中に、目標(もくひょう)になる燈台(とうだい)もなく、避難(ひなん)の港もなかったみなし子が、いまでは自分が愛(あい)し愛される母親や兄弟があるだけではない、その国で名誉(めいよ)のある先祖(せんぞ)の名跡(みょうせき)をついで、ばくだいな財産(ざいさん)を相続(そうぞく)する身の上になったのである...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...よるべのないお気のどくな身の上です...
山本周五郎 「日本婦道記」
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