...わが全く寄邊(よるべ)なき身の上となりしは...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...二 しかして両者いずれによるべきやは...
石原莞爾 「戦争史大観」
...抑(そも/\)われは寄辺(よるべ)ない浮浪学生(ふらうがくしやう)...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「浮浪学生の話」
...青丹(あをに)よし奈良の仏もうまけれど写生にますはあらじとぞ思ふ天平のひだ鎌倉のひだにあらで写生のひだにもはらよるべし飴売のひだは誠のひだならず誠のひだが美の多きひだ人の衣に仏のひだをつけんことは竹に桜をつけたらんが如し第一に線の配合其次も又其次も写生/\なりこれは秀真君の作である飴売の襞(ひだ)が型にはまった襞であって面白くない...
高浜虚子 「子規居士と余」
...よるべき一軒の破屋(あばらや)がないためにも...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...物によるべきことであるけれども...
新渡戸稲造 「自警録」
...このよるべのない...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...親に棄てられた寄辺(よるべ)のない子供や...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...天の下にたよるべき人のない身の上であった...
平林初之輔 「秘密」
...大事の切符を貰(もろ)ふて甲板に上り炊事場に行けば兵卒はあたりに満ち満ちて近よるべくもあらざりけり...
正岡子規 「従軍紀事」
...我も発句といふものを詠まんとはすれどたよるべきすぢもなし...
正岡子規 「俳諧大要」
...五十五調の句およぐ時よるべなきさまの蛙かなおもかげもかはらけ/\年の市秋雨や水底の草を蹈み渉(わた)る茯苓(ぶくりゃう)は伏かくれ松露(しょうろ)はあらはれぬ侘禅師乾鮭(からざけ)に白頭の吟を彫(ゑる)五七六調...
正岡子規 「俳人蕪村」
...「おきつ船よるべ浪路(なみぢ)にただよはば棹(さお)さしよらん泊まりをしへよ『たななし小舟(をぶね)漕(こ)ぎかへり』(同じ人にや恋ひやわたらん)いけないわね」と言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「心ありて風のよぐめる花の木にとりあへぬまで吹きやよるべき少しひどいでしょうね」と宰相中将が言うと皆笑った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...西国の切支丹大名(きりしたんだいみょう)にもよるべなく...
吉川英治 「江戸三国志」
...むしろ、よるべない、迷ひが、それにも、忽ち、幻滅を感じ、いよ/\迷ひを深くしてゐるだらうと思はれる...
吉川英治 「折々の記」
...近よるべきでないと云ったりする...
吉川英治 「競馬」
...第三に教化が徳と礼とによるべきであって政と刑とによるべきでないことを言っている...
和辻哲郎 「孔子」
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