...一百里ゆめ心我は来ぬ――いにしへの宮城野のさすらひや(あゝ淀の水)よどむ暫(しば)しの岸の宿さなりその...
石川啄木 「閑天地」
...この 月の沼によどむやうな わたしのほのじろい頸をしめくくつてください...
大手拓次 「藍色の蟇」
...黒潮よどむ海の底...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...失心(うつけ)なる『今(いま)』になづみて、水かよどむ...
薄田淳介 「白羊宮」
...身はひとつ心はふたつ三股の流れによどむうたかたの...
竹久夢二 「砂がき」
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鶴彬 「鶴彬全川柳」
...どんよりと濁りよどむ人間界とは...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
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野口雨情 「おさんだいしよさま」
...まだ闇のよどむ部屋の中で...
久生十蘭 「虹の橋」
...電灯の光りは人魚の住む深潭の水の如く重く明るく輝かしくよどむで居ります...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...(いいよどむ)木山 (友吉の左の腕をつかんで)御意見を聞かせてください...
三好十郎 「その人を知らず」
...勝坊小首を傾げて言いよどむ...
山中貞雄 「恋と十手と巾着切」
...なにか云いよどむときの...
山本周五郎 「失蝶記」
...小橋与力が云いよどむのをみて...
山本周五郎 「山彦乙女」
...翡翠門(ひすいもん)に花のよどむような雑鬧(ざっとう)を呈している...
吉川英治 「三国志」
...列は、幾たびも、立ちよどむ...
吉川英治 「私本太平記」
...列も行きよどむばかりである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...蒼黒い陰影がよどむ...
若杉鳥子 「雨の回想」
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