...言うに言われないよくよく厭(いや)な思いをしましたもの...
伊藤左千夫 「春の潮」
...これ、世にいうところの幽霊に相違なしと思い、一同恐ろしく感じ、その近傍の酒屋へ逃げ込み、戸をたたいて寝入りたるものを起こしたれば、酒屋の若いものども、六尺棒を手に持ち、イザござれ、世に化け物のあらんやとの勢いにて、さきに立って行き、よくよく見れば、葬礼のときに紙にて造りたる幡(はた)が、木の枝に掛かりたるのであったとのこと...
井上円了 「おばけの正体」
...よくよく気をつけて...
太宰治 「新ハムレット」
...などと小心翼々(よくよく)...
太宰治 「鉄面皮」
...そしてよくよく見ると...
豊島与志雄 「狸のお祭り」
...よくよくお頼み申しておいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...よくよく下等の奴だと...
中里介山 「大菩薩峠」
...よくよく寒い所へ來たのである...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...よくよく生活に困った九八郎が...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...御主人を仇(かたき)のように思い込んでいる様子でございますが――」藤助はよくよく口数の多い男でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...よくよく考へて見給へ! 君はもう四十の坂を越してるんぢやないか――もう少しは分別がついてもよささうなものだよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...東京なんか離れるよりその薬をよくよく眺めて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...植木の巻藁(まきわら)などはよくよく考へてから...
室生犀星 「冬の庭」
...これからはよくよく思案して...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...私の顔をよくよく見定めると...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...よくよく考えると...
吉川英治 「三国志」
...よくよく固いお覚悟でなければなりますまい...
吉川英治 「私本太平記」
...よくよく仏罰のあたった坊主...
吉川英治 「親鸞」
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