...二十年あまりのあいだじゃまにされ、やっかいにされ、あらゆる醜状(しゅうじょう)を世間(せけん)にさらした生(い)きがいなき不幸(ふこう)な母と思いつめると、ありし世の狂母(きょうぼ)の惨状(さんじょう)やわが身(み)の過去(かこ)の悲痛(ひつう)やが、いちいち記憶(きおく)から呼(よ)び起こされるのである...
伊藤左千夫 「告げ人」
...もうこんなところに御厄介(ごやっかい)になっとることあらへんしい...
海野十三 「蠅男」
...いまさら図々(ずうずう)しく長兄の厄介(やっかい)になりに行けない状態であったのである...
太宰治 「庭」
...やっかいな荷物を持ち運ぶ必要があろう...
太宰治 「服装に就いて」
...六人の子供を皆連れて行くのは厄介(やっかい)であるし...
谷崎潤一郎 「細雪」
...やっかいになっていた二人の婦人に向かって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...こいつがどうもやっかいなんだよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...このお家に御厄介(ごやっかい)になっておりまするとやら」「お松――」「はい...
中里介山 「大菩薩峠」
...やっかいなことには...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...今まで何をして生きていたのか」「ただ親の厄介(やっかい)になっていました」「親の厄介になっていた...
夏目漱石 「坑夫」
...こいつはやっかいだとじゃぶじゃぶやっていると...
夏目漱石 「三四郎」
...なんにもやっかいなことはないんだね...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...君もこうして大野さんにはやっかいになっているんだし――ツヤ ……(チーズをにらんでいる)三芳 (間が持てないで)君の家でも皆さん元気だそうだ...
三好十郎 「猿の図」
...僕もいろいろやっかいになってるしね――僕の方から言い出して君をつれて来たんだしねえ――いまさら...
三好十郎 「猿の図」
...こちらに御厄介(やっかい)になります以上は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「道もわからなくなりましたからここでごやっかいになりましょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...手にかけたことがあるな」「ごやっかいになったことがございます」と...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...こちら様のごやっかいになるわけだが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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