...と自暴糞(やけくそ)な考へを起して見たが...
石川啄木 「病院の窓」
...渠は自暴糞(やけくそ)に足を下駄に突懸けたが...
石川啄木 「病院の窓」
...わしもやけくそだ...
江戸川乱歩 「影男」
...やけくそになって...
太宰治 「おしゃれ童子」
...やけくそだよ...
太宰治 「失敗園」
...」とやけくそみたいに...
太宰治 「新釈諸国噺」
...たしかにあのやけくその無頼の徒より弱かったのだ...
太宰治 「親友交歓」
...世は滔々(とうとう)として礼を名目にして、自己に反対する者には出鱈目(でたらめ)に不孝などの汚名を着せ、これを倒し、もっぱら自己の地位と富の安全を計り、馬鹿正直に礼の本来の姿を信奉している者は、この偽善者どもの礼の悪用を見て、大いに不平だが、しかし無力なので、どうにも仕様がなくて、よろしい、そんならばもう乃公(おれ)は以後、礼のレの字もいうまい、という愚直の片意地が出て来て、やけくそに、逆に礼の悪口をいい出したり、まっぱだかで大酒などという乱暴な事をはじめるようになったのではないかと思うのです...
太宰治 「惜別」
...誰が解雇した?」「そんなことをお聞きになるがものはありやしませんや! 誰がした彼がしたって……そんなことをなさるのは奥様に決まってまさあ!」とホセは自暴自棄(やけくそ)半分のような嘲(せせ)ら笑いを泛(うか)べた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...かえってヒョッコリ欧州近海へ出られるかも知れないぜ!」と水雷長のスティンゲル大尉なぞは半分自暴自棄(やけくそ)交じりのような楽観論を述べていた...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...いうその自暴糞(やけくそ)な出放題な言い草の口裏には...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...おれらは逃走するどうせやけくその監獄やぶりだ規則はおれらを捕縛するだらうおれらは正直な無頼漢で神樣だつて信じはしない...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...何時でも自分をやけくそに捨ててしまえる根ざしはあるものなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...やけくそになった男どもがはい出して食糧を探したが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...袴野はやけくそになって呶鳴(どな)った...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...やけくそな運転手が飛ばしたので木の枝が窓を破り...
山川方夫 「その一年」
...やけくそな調子でもなく...
山本周五郎 「さぶ」
...見破られたと思ったから吾輩はイキナリ焼糞(やけくそ)になってしまった...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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