...わしもやけくそだ...
江戸川乱歩 「影男」
...とやけくそになり...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...やけくそな言葉で言うと...
太宰治 「風の便り」
...やけくそを起してしまふのに...
太宰治 「郷愁」
...それをやけくそみたいに乱暴に掌で拭(ぬぐ)って...
太宰治 「斜陽」
...世は滔々(とうとう)として礼を名目にして、自己に反対する者には出鱈目(でたらめ)に不孝などの汚名を着せ、これを倒し、もっぱら自己の地位と富の安全を計り、馬鹿正直に礼の本来の姿を信奉している者は、この偽善者どもの礼の悪用を見て、大いに不平だが、しかし無力なので、どうにも仕様がなくて、よろしい、そんならばもう乃公(おれ)は以後、礼のレの字もいうまい、という愚直の片意地が出て来て、やけくそに、逆に礼の悪口をいい出したり、まっぱだかで大酒などという乱暴な事をはじめるようになったのではないかと思うのです...
太宰治 「惜別」
...やけくそで、いっそ林銑十郎閣下のような大鬚(おおひげ)を生やしてみようかとさえ思う事もあるのだが、けれども、いまの此(こ)の、六畳四畳半三畳きりの小さい家の中で、鬚ばかり立派な大男が、うろうろしているのは、いかにも奇怪なものらしいから、それも断念せざるを得ない...
太宰治 「服装に就いて」
...やけくそから出た信仰...
太宰治 「碧眼托鉢」
...それ以来自暴自棄(やけくそ)になって...
田中貢太郎 「掠奪した短刀」
...実に突然にその老人が卓上の呼び鈴をやけくそにたたきつけるけたたましい音に驚かされてそのほうに注意をよびもどされた...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...初め、自分を、やけくそから、自分で自分を、溝の中に蹴落すような気で、うろつき廻った...
豊島与志雄 「操守」
...おれらは逃走するどうせやけくその監獄やぶりだ規則はおれらを捕縛するだらうおれらは正直な無頼漢で神樣だつて信じはしない...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...ピエルミで降りてしまはうかなんぞやけくそな事を考へたのですが...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...やけくそになって...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...どうして」「僕はやけくそで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...俺は破産してやけくそになって...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...やけくそなような気持にだってなるこたアあらア...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...やけくそになって放蕩(ほうとう)に耽(ふけ)る者...
山本周五郎 「半之助祝言」
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