...城の上から下までやきもきしながら歩きまわった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...それなのに何も己がやきもきせずともの事だ...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「笑」
...ヤンキーのように仕事をはじめようといそいでやきもきするふうは見えなかった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...やきもきしてたって仕様がない...
太宰治 「虚構の春」
...巴里浅草(モンマルトル)のレストラン千客万来の「モナコの岸」は誰でも知ってるとおり昔から美人女給の大軍を擁し、それで客を惹いてるんで有名だが、この「モナコの岸」の浜の真砂ほど美人女給のなかでも、美人中の美人として令名一世を圧し、言い寄る男は土耳古(トルコ)の伯爵・セルビヤの王子・諾威(ノウルエー)の富豪・波蘭土(ポーランド)の音楽家・ぶらじる珈琲(コーヒー)王の長男・タヒチの酋長・あめりかの新聞記者・英吉利(イギリス)の外交官――若い何なに卿――日本の画家なんかといったふうに、なに、まさかそれほどでもあるまいが、まあ、すべての地廻りを片端(かたっぱし)から悩殺し、やきもきさせ、自殺させ蘇生させ日参させ――その顔は何度となく三文雑誌の表紙と口絵と広告に使われ、ハリウッドの映画会社とジグフィイルド女道楽(ファリイス)とから同時に莫大な口(オファ)が掛って来たため、目下この新大陸の新興二大企業間に危機的軋轢(あつれき)が発生して風雲楽観をゆるさないものがある――なあんかと、いや、つまりそれほど一大騒動の原因になっているくらいの「巷のクレオパトラ」、「モンマルトルのヴィナス」、「モナコの岸」の金剛石とでも謂(いい)つべきのが、今いったこの「二十五、六の、どっちかと言えば大柄な素晴らしい美人」なんだから、たといどんなに素晴らしい美人だと力説したところで一こう不思議はないわけで、どうだい、驚いたろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...こゝろではやきもきいたしましたが...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...やきもきしてこっちから騒ぎを大きくした傾きのあったのがくやしかった...
徳田秋声 「足迹」
...旦那がやきもきなさるのも無理はありませんや...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...私はこの地でやきもきいたしますまい...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...やきもきしたって噂が消えるわけじゃないから...
豊島与志雄 「反抗」
...おいら一人がやきもきしたって...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうやきもきしないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...やきもきしながら返答ができないでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...一人やきもきと氣はもめども...
樋口一葉 「花ごもり」
...すこしやきもきしながら...
堀辰雄 「美しい村」
...……」圭介は一人でやきもきしながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...やきもきなさらずには居られないのでせうね?」「お友達よ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「夢」
...胸がやきもきして...
室生犀星 「蜜のあわれ」
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