...煙草の煙のもつれるように...
芥川龍之介 「路上」
...男と巡査がもつれるように玄関(げんかん)のふみ段(だん)まできたとき...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...いくらもがいても丸太(まるた)と鉄鎖(てつぐさり)が一層(そう)もつれるばかりで...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...ながつたらしくて舌にもつれるから...
太宰治 「お伽草紙」
...ながつたらしくて舌にもつれるから...
太宰治 「お伽草紙」
...そこへ哀しい人間がきた・考へつつ出来た御飯が生煮で・梅雨晴ごし/\トラツクを洗ふ親も子も田を植ゑる孫も泥をふむ・まづしいけれどもよい雨の糸瓜を植ゑる・とんぼつるめばてふてふもつれるま昼のひかり・煮る蕗のほろにがさにもおばあさんのおもかげ・障子をたたくは夏の虫・蠅もおちつかない二人のあいだ・みんないんでしまうより虫が鳴きだした・雑草のなか蛙のなかや明け暮れて昼も蚊がくるうつくしい蚊六月廿四日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...二つの鮎のひらめきもつれる形が見えた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...まだ舌がもつれる風で...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...体がもつれるようになって曲がりながらついに押さえて勝った...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...もつれる舌で言うのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...なんとなく不自由なもつれるような癖を持っていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...醉つて居る爲めにもつれるのか...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...もつれるようにして出て行く)双葉 (その二人の後姿へ)ズーッと向うの端から取ってよ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...そして舌の硬ばったひどくもつれる言葉でしきりになにか云おうとする...
山本周五郎 「柳橋物語」
...「――夜光の!」もつれる舌で...
吉川英治 「江戸三国志」
...舌ももつれるほどな狼狽につつまれた...
吉川英治 「新書太閤記」
...舌がもつれる……しかもまだ烈々の侠血(きょうけつ)は唐草の五体に溢(あふ)れ返って見える...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索