...男と巡査がもつれるように玄関(げんかん)のふみ段(だん)まできたとき...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...ますますもつれるだけだ...
梅崎春生 「狂い凧」
...いくらもがいても丸太(まるた)と鉄鎖(てつぐさり)が一層(そう)もつれるばかりで...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...・山から山へ送電塔がもりあがるみどり山の青さをたたへて水は澄みきつて日ざかり萱の穂のひかれば・のぼつたりさがつたり夕蜘蛛は一すぢの糸を・酔ひざめの闇にして螢さまよふ衣更・ほころびを縫ふ糸のもつれること五月廿七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...別府埠頭春風のテープもつれる別れもたのしく出てゆく汽船(フネ)の...
種田山頭火 「道中記」
...母は顔をしかめながら苦痛と衰弱にもつれる舌をようやく働かせて「きょうは死ぬ」というのを「灌腸(かんちょう)がきいたかららくになったでしょう」とそらせる...
中勘助 「母の死」
...もつれるように並んで歩きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...なんだか舌がもつれるようで...
中里介山 「大菩薩峠」
...饗庭芳子は先生の袴へもつれるようにくっつきながら先生と一緒に廊下へ出て行ってしまったが...
林芙美子 「泣虫小僧」
...一寸感情がもつれると...
牧野信一 「鏡地獄」
...牌の囁きにもつれるやうに...
牧野信一 「昔の歌留多」
...いつものどこか不自由なもつれるような調子で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...そんなことが話がもつれる原因として小さくねえさ...
三好十郎 「樹氷」
...「舌がもつれるうえにのぼせあがっていて...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...話の途中だが」と繁次が舌のもつれるような口ぶりで遮った...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...舌のもつれるような口ぶりで訊き返した...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...そして舌の硬ばったひどくもつれる言葉でしきりになにか云おうとする...
山本周五郎 「柳橋物語」
...もつれるだけで成立のはずはなかった...
吉川英治 「私本太平記」
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