...愛へはもう一歩に過ぎない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...お定はもう一歩も前に進みかねた...
石川啄木 「天鵞絨」
...――」舷の端へもう一歩というところで...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...もう一歩も前進ができず...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...なやむ自己をもう一歩非目前的な世界から觀じ味はふことの出來る境地が藝術の心である...
高村光太郎 「美の影響力」
...もう一歩根本的に考えてみると畢竟(ひっきょう)わが国において火災特に大火災というものに関する科学的基礎的の研究がほとんどまるきりできていないということが究竟(きゅうきょう)の原因であると思われる...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...この観点をもう一歩進めて見たいと考える...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...もう一歩も動かなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もう一歩も歩けないから置去りにしてくれという...
原民喜 「夏の花」
...もう一歩というところで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...もう一歩も歩くことが出来なくなつてしまつた...
北條民雄 「間木老人」
...「もう一歩も退(ひ)き申さぬ...
室生犀星 「姫たちばな」
...ですがもう一歩彼等の触れ得なかった世界に入らねばならないのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...もう一歩というところで巧みに躱(かわ)されてしまう...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...なんですいったい」「黙れしれ者」没頭社長がもう一歩前へ出た...
山本周五郎 「半之助祝言」
...治郎左衛門どの、それ程まで、この藤吉郎をお信じ下さるなら、ここに、あなたも私も生きて、なおなお、武門の面目も立つ一策があるが、何と、もう一歩、織田家へ加担(かたん)を見せてくださるお心はありませんか」「もう一歩とは」「……つまり信長様のお疑いは、あなたの人物を重く見ておられるためです...
吉川英治 「新書太閤記」
...もう一歩出ないか」「出ないかとは」「申しかねることじゃが...
吉川英治 「親鸞」
...もう一歩という所で...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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