...あなたがもう一歩進めて...
芥川龍之介 「はつきりした形をとる為めに」
...もう一歩で回復の出来ない破滅を招くかとも思はれるその境を...
有島武郎 「An Incident」
...今度は心してもう一歩(ひとあし)...
泉鏡花 「海の使者」
...どうもこの味がもう一歩……」「そこで...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...なぜもう一歩というところで私には...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...もう一歩で『生滅不二』の扉を開くことが出来るのである...
田山録弥 「西鶴小論」
...あるいはもう一歩深いところから考を立てて来なければならぬと思うが...
津田左右吉 「陳言套語」
...もう一歩進むと芭蕉(ばしょう)の「さびしおり」を感得するであろう...
寺田寅彦 「科学と文学」
...更にもう一歩を進めるところまで行く暇のないのが通例である...
寺田寅彦 「地震雑感」
...もう一歩突きつめればすべての滑稽はあわれであり...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...もう一歩も踏み出す力がなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...けれども彼はもう一歩進んで飽(あく)までその真相を研究する程の権利を有(も)っていないことを自覚している...
夏目漱石 「それから」
...もう一歩も進めないところまで号一は来た...
原民喜 「溺死・火事・スプーン」
...もう一歩進めて考えると同時に...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...私はもう一歩で相手を怒(おこ)らせるといふ間際(まぎは)で踏み止まつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...これでもう一歩先の或るものが僕に見へた時は...
牧野信一 「爪」
...もう一歩進んで、その船さえも無しに海上の表現をした方が、仮面舞踊の表現としては自然だと考えられている位である...
夢野久作 「能とは何か」
...もう一歩――その刹那に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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