...何んだかその言葉が無暗(むやみ)と感の悪い言葉に思えて仕方がなかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...彼女はむやみと火鉢の炭を足して...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...ついにこの馬がガムシャラに走るのです――その川原の幾筋もの流れをむやみに乗切って...
中里介山 「大菩薩峠」
...むやみに歩いていたうちに大変瘠(や)せてしまったのです...
夏目漱石 「こころ」
...そうかと思うとむやみに便所か何かに立つ...
夏目漱石 「三四郎」
...とても取れる見込のないのにむやみに金を出してやったり何(なん)かするもんですからな」「人間が好過ぎるんでしょうか...
夏目漱石 「道草」
...それをむやみに千切(ちぎ)って...
夏目漱石 「道草」
...むやみと鼓張した態度で一本調子に並べたてられて居た...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...あれは鶴でなくて雉だったんだね」「南鮮にそいつがむやみにいて...
久生十蘭 「西林図」
...どうぞひとつ」むやみに肉桂を入れたので息がつまりそうだ...
久生十蘭 「だいこん」
...それに無暗(むやみ)に心臓が強いんだ...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...それに(とむやみに慌てて上にあがって...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...ただむやみに泣けて...
三好十郎 「「廃墟」について」
...むやみとイチズで...
三好十郎 「肌の匂い」
...賞讃するようなむやみなことを云って...
山本周五郎 「半之助祝言」
...少年少女がこんな性質を無暗(むやみ)に発揮してくれると...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...窓が多くて無闇(むやみ)に明るいだけに...
夢野久作 「冥土行進曲」
...むやみに外へ駈け出すので...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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