...かの夕の景色のみぞ心には浮ぶなる...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...この黒塀の側(そば)の小溝(こみぞ)に添うて...
岡田三郎助 「白い蝶」
...鳩尾(みぞおち)の辺がヒヤリとして...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...街道の片側には汚ない溝(みぞ)があって...
田山花袋 「田舎教師」
...夜半の霙(みぞれ)で竹の葉が真白になっていることもあった...
田山花袋 「田舎教師」
...ちゃんとした木箱の前面のみぞにさし入れさしかえるようにしたものを大工に作らせ...
寺田寅彦 「映画時代」
...家の前は清い小みぞが音を立てて流れている...
寺田寅彦 「花物語」
...溝(みぞ)を刎(は)ね越え...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...即ち技術学にのみぞくする範疇のことではない...
戸坂潤 「技術の哲学」
...或朝……霰(みぞれ)が糸車のような響をたてて...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...親分」「色の褪(さ)めた墨染(すみぞめ)の木綿を来て居る人間は土手に一人しか居ない筈だ」「あッ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...子供が誤って溝中(みぞなか)に落込み着物を汚すことあれば...
福沢諭吉 「家庭習慣の教えを論ず」
...自身たちの命はともかくも源氏のような人が未曾有(みぞう)な不幸に終わってしまうことが大きな悲しみであることから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...丹三郎は溝(みぞ)に架かった一間ばかりの石橋をとび...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...しわがよつて深いみぞができている弛んだ皮をとおして...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...そこへサラサラと降って来た雪みぞれに...
吉川英治 「江戸三国志」
...民蔵(たみぞう)のそばへかけよった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...法門に未曾有(みぞう)な問題を起した人物である...
吉川英治 「親鸞」
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