...」下着姿の娘はレントゲン写真機の前に立つたが、頭を垂れ、みじめな表情で、両手で下着を握りしめてゐた...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...実にみじめな態度であつたので...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...街の老楽師! なんとみじめな...
種田山頭火 「其中日記」
...私はやっぱり御覽のとおりのみじめな氣持でして……三月(さんがつ)からこっち私の心はすっかり臺なしになっちまって……...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...芸術なんていうものもこうなってはみじめなものでございます...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その朝あのみじめな娘に与えた五フランのことを思った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...曖昧(あいまい)な理屈を立てた後、利己心の一見道理あるらしい狡猾(こうかつ)な論法を用いた後、憤った本心から「奸佞(かんねい)の徒、みじめなる奴、」と耳に叫ばれるのを彼が聞いたのも、幾度であったろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それが女の繻子の帶と對照して一層みじめなものに見える...
長塚節 「旅の日記」
...全くみじめな目に逢わなければなりません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...みじめな愚劣の奴であつたか!)5私が彼を訪問した時...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...こんなみじめな思ひをする爲に...
林芙美子 「秋果」
...節食節衣の生活がみじめな口をあげていた...
本庄陸男 「石狩川」
...みじめな最後のすがたを思い出す...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...弘徽殿(こきでん)あたりで言う詛(のろ)いの言葉が伝えられている時に自分が死んでしまってはみじめな者として笑われるばかりであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...みじめな目に逢わせられている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...お前をこのみじめな囚(とら)われの境から救おうと思って...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...この五十を越えたる男をおそれ給うな!(ホラティウス)自然はこの年齢をみじめなものにしおおせたら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...子供はみじめな穢(きたな)い姿で...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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