...四日過ぎての真夜中に彼はたちまち城内につまみ出された...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...埃まみれのコンクリイトに牢獄の窓よりも淺ましい穴があいてゐます...
江南文三 「佐渡が島を出て」
...法師にまみえ給いつつ合母も招けばうしろみ返りて合さらばと云わぬ合ばかりにて...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...二片と青菜一(ひ)とつまみを入れた上に切餅一...
寺田寅彦 「新年雑俎」
...クリストフは汗まみれになって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私の血まみれな、繃帯に包まれた五体は精気を取り戻した...
永井隆 「この子を残して」
... ちょうど 空き部屋に なっていた ほこりまみれの ねどこも さがしてみたり...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう訳 「ちょびひげサミュエルのはなし」
...さういふいつも砂埃りにまみれた本所の町々であつたのである...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...誰も砂まみれの床を踏む者はなく...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...附近の残雪にまみれて発見された...
牧逸馬 「双面獣」
...何のかんばせあってかまみえんなのだから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...つまみ出してしまえ」小者たちがそう云うと...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...枯松葉にまみれた巨石があたりに散乱している平坦な場所に出た...
横光利一 「旅愁」
...車御簾(くるまみす)のうちにかくれた姿には...
吉川英治 「私本太平記」
...鎧の革(かわ)も小貫(こざね)も焦(や)けきっていた――大汗にまみれて彼は今...
吉川英治 「新書太閤記」
...久しく車小舎(くるまごや)の一隅へ煤(すす)にまみれていたものらしく...
吉川英治 「源頼朝」
...淡水(まみず)――すなわちオー・ドゥスで採れたのもあって...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
...あるいは殺人の血にまみれた武士たちの...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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