...宛も乳香(にうかう)と炭火(すみび)とに充ちたる金の香爐(かうろ)の重たげに...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...いっそう重たげにもったいなげに見えた...
太宰治 「ロマネスク」
...そこには五六ヶ月以前の盛子の代りに、盛子によく似た、だが何かぽつてりとした、重たげな、ゆつくりした女がゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...乙女は重たげに其顔をわが身の上に寄掛けたり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...常盤木の枝重たげなのも美しい...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...頭を垂れているために重たげな広い額とがっちりした鉤鼻(かぎばな)とがくっきりと目立つ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...素足に重たげな庭下駄を穿いた...
牧野信一 「痴日」
...何本となく差した笄(こうがい)も重たげに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
......
三好達治 「一點鐘」
...いかにも重たげに窮屈そうに鎧を着て...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...重たげにゆっくりと脇のほうへ向き...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...とろりと重たげな...
山本周五郎 「山彦乙女」
...足は重たげに雪道を踏み...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...雲鬢(うんびん)重たげに...
吉川英治 「三国志」
...背の琵琶を重たげに...
吉川英治 「私本太平記」
...寧子は、重たげに、背をめぐらして、「のう、みな達、このような酒穢(さけむさ)い旅人をひろい帰って、どこへ置いたものであろうぞ」と、その群れへも戯れた...
吉川英治 「新書太閤記」
...底に底があることのようにみな用心して」「…………」白髪交(しらがま)じりの太い眉を重たげによせて...
吉川英治 「新書太閤記」
...その重たげな巨躯(きょく)を...
吉川英治 「新・水滸伝」
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