...少しずつ重たげな長い総(ふさ)を形成しかけていた時に...
太宰治 「薄明」
...房一は又重たげな恰好で坂路を登つて行つた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...浮び去る重たげな舟をながめる...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...さも重たげに枝を垂れ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...頭を垂れているために重たげな広い額とがっちりした鉤鼻(かぎばな)とがくっきりと目立つ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...重たげな寝衣が、歩くときにはだけて、すそがひらひらした...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...ユリの茎(くき)が高く延(の)びて重たげに花が咲き...
牧野富太郎 「植物知識」
...いつでも純粋生産ののぞきからくりを重たげにかついでくる彌勒は...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...傘(からかさ)に重たげに肩を掛けて行く先の定めなく其邊(そこいら)を歩き出した彼れは...
正宗白鳥 「假面」
...項(うなじ)の下のほうまで重たげに垂れている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...いかにも重たげに窮屈そうに鎧を着て...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...露を含んでひっそりと重たげに眠っていた...
山本周五郎 「失蝶記」
...空は鉛色の重たげな雲に閉され...
山本周五郎 「日本婦道記」
...大鎧にかためた身を重たげに旋(めぐ)らして...
吉川英治 「新書太閤記」
...その重たげな巨躯(きょく)を...
吉川英治 「新・水滸伝」
...つづいて夜露に濡れて汚れた軌(わだち)が重たげに転(まわ)りだす...
吉川英治 「親鸞」
...今窓外には蒼白い百合の花が頭を重たげに咲いていますが...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
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