...またたく間にくずれたり...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...早速――と言っても数ヵ月がまたたく間に経過していて...
高見順 「いやな感じ」
...三人で四本の鰹をまたたく間に食いつくしてしまった...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...引きつけて、突き、退がりながら、斬り揮う短刀に無駄がなく、またたく間に、その場に倒れてしまわぬものは、いのちからがら逃げのびて、河岸(かし)にへたばって、呻いている...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...人々は、みんな右往左往の状態で、棒片のようなものを手にしていたり、日本刀など片手にしているものもあったりして、またたく間に、巷は殺気立っていたのである...
山之口貘 「野宿」
...またたく間に神田橋から外濠(そとぼり)に沿って...
吉川英治 「江戸三国志」
...天下はまたたく間に...
吉川英治 「三国志」
...ふたたびまたたく間に追いつこう...
吉川英治 「三国志」
...またたく間にこれを追いまくってしまった...
吉川英治 「三国志」
...またたく間に打ち破られ...
吉川英治 「三国志」
...刀よ、物(もの)の具(ぐ)よ、櫓(ろ)よ櫂(かい)よ、と騒ぎ合ううちに、火雨のごとき投げ炬火(たいまつ)が、一船を焼きまた一船に燃えうつり、またたく間に、水上の船影幾百、大小を問わず、焔々(えんえん)と燃え狂わざるなき狂風熱水と化してしまった...
吉川英治 「三国志」
...やや早目――またたく間に先へ歩いている日吉に近づき...
吉川英治 「新書太閤記」
...しぶきを上げて、庄内川に泳いでいた者、または野を駈けていた騎馬の者や、竹槍調練をしていた歩卒など、「御帰城だ」「引揚げ――」と、一斉に、河原の仮屋を中心に馳せ集まって、またたく間に、三列四列、横隊になった軍馬が粛(しゅく)として、主君のすがたが鞍に乗るのを待っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...またたく間に駈け通し...
吉川英治 「宮本武蔵」
...またたく間に彼らとは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...行って来ます、と元気よく駈けてゆく馬蹄(ひづめ)の音に、武蔵が森から出て、眩(まば)ゆい草の海を見送っていると、伊織の影は、一羽の鴉(からす)が、太陽の火焔の真っただ中へ翔(か)け入って行くように、またたく間に、小さくなり、黒い点になり、やがて燃えきって溶(と)けてしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...またたく間に過ぎて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...×私が、悪夢に憑かれたように、よろめき帰ったその夜、どうした原因か、森源の温室から出た火は、またたく間に、その全建物を、炎上させてしまった...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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