...ひとまず控室へ帰ることにした...
芥川龍之介 「冬」
...笛を吹くような気味のわるい声でこのダムの設計のまずいことを指摘(してき)した...
海野十三 「超人間X号」
...まず山と川から来る...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...わたくしが小学生のころには草花といえばまず桜草(さくらそう)くらいに止(とどま)って...
永井荷風 「葛飾土産」
...一先(ひとまず)電車で雷門(かみなりもん)まで往(ゆ)くと...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...まず唖々さんに喧嘩を売りはじめた...
永井荷風 「申訳」
...先生には斬られ損(ぞこな)い、坊さんには丸められちまい、せっかく磨(みが)いたがんりきの面(かお)もつぶれそうでございますから、なんとか眼鼻のあくようにしようと思って、執念深くもしょっちゅうあれから、お後をつき通しでございました」「後を跟(つ)いても跟(つ)き栄(ば)えもすまいな」「ところがいいあんばいに、こんな風向きになりましたから、ここでまたどうやらがんりきの目が出そうでございます」「そうして、お前はどうするつもりで拙者をここまで連れて来た」「どうするつもり? そうおっしゃられると、ちと御返事に困りますが、あっしどもの仕事は、こうすればこうなるというような算盤(そろばん)でやるんではございません、出たとこ勝負で、いたずらがしてみてえんで」がんりきは皮肉な薄笑いをして竜之助の面を横から見て、「まず第一には、七兵衛の野郎を出し抜いたのが面白いんでございます、その次には、あの切髪の御新造(ごしんぞ)を烟(けむ)に捲いてやったのが面白いんでございます、それから先生――先生を馬に乗せてこっちの方へお連れ申すと、あとから七兵衛と、それから先生を仇(かたき)だといっている若い侍と、それからもう一人、あの艶(あで)やかな御新造が追蒐(おっか)けて来るにきまっている、そこでまた面白い一仕事があるんでございます」がんりきは、自分が筋書(すじがき)を書いて役者に踊らすような気取り...
中里介山 「大菩薩峠」
...まずい面(かお)をするのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...まずそのリズムに...
中里介山 「大菩薩峠」
...まず病院へ見舞に行かなければならないと考えた...
夏目漱石 「明暗」
...医師はまず最初に彼女を注意深く検査し...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...」そう言って、私はまず、ボタンをはずして上衣を脱ぎました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...そのうちでまず上策というは...
二葉亭四迷 「浮雲」
...彼はまず部屋の中央にあるものを取りのけてしまった...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...后それが出来ずば子を生まずに死ぬとせがむ...
南方熊楠 「十二支考」
...なんぼでも人馴れて怪まずとは行くまい...
柳田国男 「山の人生」
...孔明はまず王平の手勢に先行を命じ...
吉川英治 「三国志」
...おれどもへまず充分に分けるべきを」「さはなくて...
吉川英治 「私本太平記」
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