...ぽっと出の女などどんな目に会わされるか分らない...
高見順 「いやな感じ」
...ぽっと出の佐助にはいずれも鄙(ひな)には稀(まれ)な少女に見えた分けても盲目の春琴の不思議な気韻(きいん)に打たれたという...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...あたかもぽっと出の田舎ものの老爺に...
徳田秋声 「仮装人物」
...ぽっと出の女中の手に成った...
徳田秋声 「仮装人物」
...ぽっと出の幼尼ひとりに任せられるはずのものではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...この物語に於てはまだほんのぽっと出に過ぎない淫婦のこれらの運命は...
中里介山 「大菩薩峠」
...三千代の顔を頭の中に浮べようとすると、顔の輪廓(りんかく)が、まだ出来上らないうちに、この黒い、湿(うる)んだ様に暈(ぼか)された眼が、ぽっと出て来る...
夏目漱石 「それから」
...田舎なんかからぽっと出た女房...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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