...父はそこに後ろ暗いものを見つけでもしたようにびしびしとやり込めた...
有島武郎 「親子」
...ところで、旅なかまは、れいの三本のむちで、びしびしと、それこそ地びたにぽたりぽたり、血のしずくがしたたりおちるほどぶちましたから、もうあぶなく途中でとべなくなるところでした...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...大地はびしびしと鳴った...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...がんがんびしびしと鳴りだした...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...びしびしと何か命令している...
高見順 「いやな感じ」
...源吉はその男をびしびしと足元に踏みにじつてやりたかつた...
田中貢太郎 「海異志」
...蓑虫(みのむし)のように頭ばかり出したその人俵(ひとだわら)の胴中(どうなか)をびしびしと叩(たた)いた...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...監者達はびしびしと叩いて歩かせようとしたが...
田中貢太郎 「虎媛」
...びしびしと督促(とくそく)してすべての貯蔵米を城へ運びこんでしまった...
山本周五郎 「城を守る者」
...殆んど夢中でびしびしと鞭を当てた...
山本周五郎 「竹柏記」
...容赦なくびしびしと打ってくる敵の...
山本周五郎 「風流太平記」
...おみやをびしびしと叱りながら...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...光辰の塗笠や肩などをびしびしと打った...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...びしびしと苛(さいな)んでいる有様...
吉川英治 「剣難女難」
...びしびしと締(し)めつけて白状(はくじょう)させい」燕作(えんさく)はおどろいた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...信長が天成の大器であることも、その長所をもよく知っている中務の諫言(かんげん)だけに、信長はそれを読んでゆくうちに、涙より先に、びしびしと、鞭打(むちう)たれるような、真実の痛さを胸にうけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...びしびしと叩いてしまうべきだと考えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...びしびしと引(ひ)き摺(ず)り上げて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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