...」「何がひどいものかね...
芥川龍之介 「偸盗」
...心境未だし、デッサン不正確なり、甘し、ひとり合点なり、文章粗雑、きめ荒し、生活無し、不潔なり、不遜(ふそん)なり、教養なし、思想不鮮明なり、俗の野心つよし、にせものなり、誇張多し、精神軽佻(けいちょう)浮薄なり、自己陶酔に過ぎず、衒気(げんき)、おっちょこちょい、気障(きざ)なり、ほら吹きなり、のほほんなりと少し作品を濶達に書きかけると、たちまち散々、寄ってたかってもみくちゃにしてしまって、そんならどうしたらいいのですと必死にたずねてみても、一言の指図もしてくれず、それこそ、縋(すが)るを蹴とばし張りとばし意気揚々と引き上げて、やっぱりあいつは馬鹿じゃ等と先輩同志で酒席の笑い話の種にしている様子なのですから、ひどいものです...
太宰治 「風の便り」
...とってもひどいものだと思っております...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...それは決してひどいものではなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この打撃はどんなにひどいものだったか夫婦は虚脱したように椅子の中へめりこんでしまった...
久生十蘭 「黒い手帳」
...これもひどいものです」「そういうことではないかと心配していましたが」「憲兵なんてものは...
久生十蘭 「ノア」
...それも虫の湧いたユーコラ(乾鮭)やシエッチ(塩肉とキャベツの汁)という口にするも耐えないようなひどいものだった...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...ひどいものではあるが参考になることあり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一時開演、舞台稽古並みの入り、ひどいもの...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ひどいものなり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...その騒ぎ方はずっとひどいものでした...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...お前の頭痛よりひどいものを今晩見ただろうよ」「怖かった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...男の社会でも官業のなかなどにはなかなか身分や上役下役のけじめがひどいものです...
宮本百合子 「悔なき青春を」
...なかなかひどいものになりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こちらの疲れ方はひどいものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...不正の最もひどいものは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ひどいものだった...
吉川英治 「私本太平記」
...ひどいものであったか...
吉川英治 「平の将門」
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