...最近で日本のあるひと頃の流行の魁をなした人として...
上村松園 「好きな髷のことなど」
...ひと頃のように繁昌しなくなり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...英吉利の名女優エレン・テリイがひと頃気難(きむづか)しやで聞えた或る男優と一緒に舞台に立つてゐた事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...けれども、先輩の、あれは駄目だという一言には、ひと頃の、勅語の如き効果がある...
太宰治 「如是我聞」
...ひと頃は一攫(いっかく)七十金も領していたのが...
谷譲次 「踊る地平線」
...ひと頃江戸を荒らし廻った十二支組...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...町内で知らない者はないぜ」「ひと頃は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひと頃先代蘆洲門下に走って張扇を手にしていた時代のあったことも...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...私の家はひと頃よくステーションの構内車夫に種々な手段で家業の妨害をされ...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...ひと頃は、おれもひそかに、一城一国を、夢みたが、自堕落のたたりで、世が腐るより先に、こっちの体が、喘息病みの、万年床に臥(ふ)す身となってしまった...
吉川英治 「大岡越前」
...戰後のひと頃、芋盜人がよくあつた...
吉川英治 「折々の記」
...ひと頃、浅井も朝倉も、三方ヶ原の結果によっては、大いに為(な)すあらんとしていたらしく、しきりに蠢動(しゅんどう)しかけていたが、信玄が退(ひ)いてからは、ぴたと自領の限界にすくみこんで、国境の保守に汲々(きゅうきゅう)としていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その鬼作左が、ひと頃、目かどを立てていた上方方面から出た流言も、歳の暮には、いつか下火になっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ともかく、ひと頃は、織田家の一家老のひとりと敬(うやま)われ、信長麾下(のぶながきか)の名将といわれた彼にして、蟹江(かにえ)の籠城(ろうじょう)に立ち至ったことは、何としても、その不手際(ふてぎわ)にあわれすら催される...
吉川英治 「新書太閤記」
...じつア盆茣蓙(ぼんござ)のまちがいから土地を売り、ひと頃、滄州(そうしゅう)の柴進(さいしん)旦那にかくまわれておりました...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ひと頃からみれば...
吉川英治 「平の将門」
...ひと頃ほどではなく...
吉川英治 「源頼朝」
...ひと頃、やはり近藤夫人の姪(めい)で、竹子という娘なども、義兄を繞(めぐ)って、オテイちゃんとの恋争いの図を見せていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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