...今は通用せぬ藩札(はんさつ)の類(たぐひ)である...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...牡羊(おひつじ)七頭を取りてわが僕ヨブに至り汝らの身のために燔祭(はんさい)を献(ささ)げよ...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...目なれず綴りにくき煩瑣(はんさ)いとわず...
太宰治 「創生記」
...停電と乗換と出入国の煩瑣(はんさ)な手続とが...
谷譲次 「踊る地平線」
...小説も評論も零細煩瑣(はんさ)に堕したといふ非難の声があるが...
田山録弥 「スケツチ」
...またその上に文部省の監督があまりに行き届き過ぎるために教場における授業が窮屈で煩瑣(はんさ)な鋳型にはいってしまって...
寺田寅彦 「さるかに合戦と桃太郎」
...一時の愛と母性というただ二つの偶像に燔祭(はんさい)としてささげられて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...煩瑣(はんさ)な礼のための礼に対して疑問を感じたことが一再ならずあったからである...
中島敦 「李陵」
...これらの煩瑣(はんさ)な事件を掃蕩(そうとう)してしまうと...
夏目漱石 「創作家の態度」
...煩瑣(はんさ)な詩学上の法則がない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...藩債(はんさい)の利子...
福沢諭吉 「旧藩情」
...是れは例の雑物売払(うりはらい)のとき道具屋が直(ね)を付けて丼二つ三分(さんぶん)と云うその三分とは中津の藩札(はんさつ)で銭(ぜに)にすれば十八文(もん)のことだ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...此年には猶多紀氏で蘭軒の友柳庭(りうはんさいてい)の祖父藍渓が歿し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「お父っつあん居ねえのか」「清水へ行ったわ」「清水へ? 何日?」「四日程前よ」「何しに行ったんだ」「おはんさんから手紙が来たの」「おはんさんって……誰だ」七五郎が...
山中貞雄 「森の石松」
...「吉井屋のおはんさんも...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...良人に仕え子を育てる煩瑣(はんさ)な家事をするかしないかが問題ではない...
山本周五郎 「日本婦道記」
...紛争をますます複雑煩瑣(はんさ)にし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...そなたの家や叔父の半斎(はんさい)殿には...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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