...ここに人間のはなやかな権力の初めと終りの一つの例があるのだ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...はなやかな色合いのパラソルに日をよけながら...
有島武郎 「或る女」
...はなやかな裾(すそ)を蹴乱(けみだ)しながらまっしぐらに戸口のほうに走り出ようとした...
有島武郎 「或る女」
...君もはなやかな空想でせいぜい胸をふくらませて置いたはうがよい...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...はなやかなるもので満されてゐるではないか...
田山録弥 「墓の上に墓」
...それには何か暗黒の恐怖以上のもの――陽光の恐怖がまつわりついていた……というのは気まぐれな太陽がその木と人を舞台の小道具のようにはなやかな色で描き出していたからであつた……木は花盛りだつたし...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...桟敷のはなやかな看客のまん中に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのはなやかな袖(そで)が忽然(こつぜん)と本来の面目を変じて蕭条(しょうじょう)たる周囲に流れ込んで...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...かゝやくばかりはなやかなる秋に押されて萩ははや散りがちなりしもあはれ深し...
正岡子規 「小園の記」
...頭の形などに気高(けだか)い美が備わりながらまた近代的なはなやかな愛嬌(あいきょう)のある様子もわかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はなやかな空気のうかがわれる曹司であったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はなやかな時代も過ぎて平淡な心境におられるあの院に三の宮の良人(おっと)となっていただくことは最も安心なことだと私は認めている...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...東宮ははなやかな愛嬌(あいきょう)などはお持ちにならぬが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...年の初めにまず帝(みかど)からのはなやかな御賀を法皇はお受けになることになっていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...琵琶も非常にはなやかな音だった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人間としてはなやかな幸福を得たいと願う身でございましたら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はなやかな貴族の家庭にしばらくでも混じって行けるようになったことはさすがにうれしかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はなやかな笑い声よりもさきに目に入るのは...
柳田国男 「雪国の春」
便利!手書き漢字入力検索