...口びるまでが苺(いちご)のように紅(あか)くなっていた...
有島武郎 「或る女」
...政府においては一言(いちごん)もなく...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...調査會(ちようさかい)が大正十三年(たいしようじゆうさんねん)廢止(はいし)せられるに至(いた)るまでに發表(はつぴよう)した報告書(ほうこくしよ)は和文(わぶん)のもの百一號(ひやくいちごう)...
今村明恒 「地震の話」
...たま/\鏡にうつつた顔! 何と醜い顔! それが私のだつた!新国道はまつすぐにして兵列がくる・草へ脚を投げだせばてふてふ・春ふかい草をふみわけ蛇いちご・たゞ暑くゆきつもどりつローラーのいちにち・うしろは藪でやぶうぐひす・うらから風もひとりですゞしい昨日も今日も行乞相はわるくなかつたが...
種田山頭火 「行乞記」
...蠶豆の花もいつしか實となりぬ麥秋ちかき夕ぐれの風いくまがり松の木かげの垣根道もどるわが家を人に問ひけり小雨ふる芽出しもみぢの庭をみてわれにもあらず歌よみにけり雨ふれば小米ざくらや雪柳いちごの白き花さへもよしうぐひすも心して鳴けあかつきは短きゆめの名殘をしめば松多きいけ垣つゞき花かをる菅野は實にもうつくしき里傘さゝで人やたづねむ雨の日も松かげ深き小道あゆめば四月廿五日...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...款冬(ふき)、芹(せり)、蓼(たで)、葱(ねぎ)、苺(いちご)、薑荷(しょうが)、独活(うど)、芋、百合、紫蘇(しそ)、山椒(さんしょ)、枸杞(くこ)の類(たぐい)時に従つて皆厨房(ちゅうぼう)の料(りょう)となすに足る...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...むしろ素肌で一期一代(いちごいちだい)の腕を見せて終るの潔きに越したことはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...一言(いちごん)の批評も加えなかった...
夏目漱石 「それから」
...しまいまで一言(いちごん)も発しなかった彼は...
夏目漱石 「道草」
...そこらの垣根(かきね)の木いちごの花だけが白くういている道を...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...「蛇いちごを食べてはいけないよ...
宮原晃一郎 「蛇いちご」
...そこには美しい蛇いちごが...
宮原晃一郎 「蛇いちご」
...その剥がした方の裏へ苺(いちご)のジャムでも何のジャムでも少し湯で弛(ゆる)めて煉って一面に塗って...
村井弦斎 「食道楽」
...ゆえに一毫(いちごう)も仏法なし」といったというが...
柳宗悦 「民藝四十年」
...苺(いちご)出盛る...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...いちごは庭一面(めん)に新鮮(しんせん)な色(いろ)を浮べ出した...
横光利一 「美しい家」
...蛇も食わないよ苺酒(いちござけ)は人間の血肉饅頭(まんじゅう)を割ると...
吉川英治 「新・水滸伝」
...たった一言(いちごん)の下(もと)に...
吉川英治 「親鸞」
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