...一切の障(さわ)りがとれてのびのびとしたような感じに...
伊藤左千夫 「春の潮」
...めずらしくのびのびとした気分でねむりに落ちていったのだ」「まるでおとぎ話にでもでてきそうな話じゃないか……」「ここまではよかったんだ...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...姫はのびのびとした気持で...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...なんとのびのびとした...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...本邸は窮屈なので、早速この家に移りました、のびのびとした、それこそ新婚生活のような明け暮れを過せるものと、希望に輝いていた私は、帰還した日から、すっかり失望してしまったのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...豊かにのびのびとしたありがたい感触を忘れて了つたかのやうになる...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...そして平素の陰鬱な窮屈な生活を遁れて自由なのびのびとした世界に出たような気がして...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...少しものびのびとした気持になれなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...のびのびとした力強い気魄は生れてくる...
豊島与志雄 「生活について」
...自由なのびのびとしたことだったが...
豊島与志雄 「同胞」
...稀には自由なのびのびとした気息が...
豊島与志雄 「都会に於ける中流婦人の生活」
...自由なのびのびとした領域をかち得るだろう...
豊島与志雄 「舞台のイメージ」
...のびのびとした、いゝ家の息子だと聞いてゐただけに、この急激な変りかたは、何ともゆき子には気の毒に思へた...
林芙美子 「浮雲」
...機嫌のいい酔漢が心ゆくまで鼻を鳴らしているようなのびのびとした調子である...
久生十蘭 「魔都」
...のびのびとした心持であつた...
北條民雄 「発病した頃」
...八ヶ岳の大きなのびのびとした代赭色(たいしゃいろ)の裾野が漸くその勾配を弛(ゆる)めようとするところに...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...廻り繞(めぐ)るのびのびとした流れは...
横光利一 「欧洲紀行」
...これらの学者がもし広い眼界の中で自由にのびのびとした教養を受けることができたのであったら...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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