...狂気のやうになつてのた打つてゐるうちに...
薄田泣菫 「独楽園」
...のた打つ浪のなかで互いに離れまいとつないだ手を苦しまぎれに俺が故意(わざ)と振り切ったとき女は忽(たちま)ち浪に呑まれて...
太宰治 「葉」
...のた打つほど苦になることばかり...
太宰治 「春の盗賊」
...のた打つて死んだぢやないか...
室生犀星 「命」
...津の人ののた打つのを眼だけ生きのこっているように見つめていた...
室生犀星 「姫たちばな」
...へたばった蛾(が)のようにのた打つのであった...
横光利一 「上海」
...身をひるがえせば梢斬り! 見る間に血は河となり修羅にのた打つ手負いの数...
吉川英治 「剣難女難」
...――致さぬ前に思うほどのた打つものでもござりませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...干潟(ひがた)にのた打つ死魚の恰好だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お綱の体が根笹の中にひとりでのた打つばかりである...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...のた打つ影とを等分に眺めながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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