...助八さんにのこぎりを持って来て下さいと申しましたら...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...あるひは鋸(のこぎり)にて雪を挽割(ひきわり)てすてもし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...鋸(のこぎり)などは名人の使つたのでないと手にしなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...それらは鋸(のこぎり)で引いたものにくらべて...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...下に鋸(のこぎり)の歯のようになった処がございまして...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...蝶の群れはクローバーやのこぎり草や野生の燕麦(えんばく)の間を飛び回り...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...鋸(のこぎり)と手斧(ちょうな)とマッチが食料品と同様に雪の山では必需品であることを実例で教えてくれたのはこの老人であった...
中谷宇吉郎 「雪の十勝」
...そうかと思うと櫛(くし)とか称する無意味な鋸様(のこぎりよう)の道具を用いて頭の毛を左右に等分して嬉しがってるのもある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...僅かばかりの隙から鋸(のこぎり)を入れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...泥棒の鋸引(のこぎりびき)にした雨戸へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鋸(のこぎり)を忘れたりするようじゃ――」「鋸は物置から出して使ったんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...裏町の黄色い空にのこぎりの目立ての音がしている売春の町にほのめく桜 二月の桜水族館の水に浮く金魚色の女の写真牛太郎が蒲団を乾しているはるばると思いをめぐらした薄陽に二階の窓々に鏡が光る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...鋸(のこぎり)の歯のようになっとった...
火野葦平 「花と龍」
...二本の檣(マスト)は鋸(のこぎり)でひき切ったように折れて海へとばされました...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...鋸牙鉤爪(のこぎりばかぎのつめ)鬚健にして尖(とが)り舌大きさ掌のごとく倒(さかさま)に刺(はり)を生ず...
南方熊楠 「十二支考」
...中では鋸(のこぎり)を選ぶべきでしょうか...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...もう四五日まえから活溌に鋸(のこぎり)や鉋(かんな)の音をさせていた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...鋸引(のこぎりび)きだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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