...彼の足からはたえず血がにじみ出ました...
アミーチス 日本童話研究会訳 「母を尋ねて三千里」
...目にはこぼれない程度に涙がにじみ出していた...
有島武郎 「或る女」
...極(ご)く小さい上に血のにじみ出た形跡もないので...
海野十三 「白蛇の死」
...額には脂汗の玉が無残ににじみ出していた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...「心の故郷我等が母校」と歌つて來ると熱い涙がにじみ出る...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...それが表面ににじみ出ているようだ...
高見順 「いやな感じ」
...額(ひたい)に汗がにじみ出る...
太宰治 「正義と微笑」
...生活からにじみでた句でなければならない...
種田山頭火 「其中日記」
...人間生活の味がにじみ出すばかりでなく...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...おのずから予算の上ににじみ出て...
中井正一 「図書館法ついに通過せり」
...その色素だけ絵の外側へにじみ出るはずであるから...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...生身から滴(したた)らす粘液がほんとうの苦しみからにじみ出たものである事は...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...その重さからでも涙はにじみ出るであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...この支那人の性格を背景にして実感がにじみ出てくるようである...
三木清 「人生論ノート」
...にじみ出た水が伝わってヌラリと光っている...
三好十郎 「胎内」
...博徒の円陣の右から二番目に構えている男の裸の肩の辺から腹帯へかけて一筋血がプツプツとにじみ出して来て...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...脂肪のにじみ出る頬は赤く染っていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...折折(をりをり)に涙は身よりにじみ出(い)で...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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