...自分をこの世につり上げてる糸の一つがぷつんと切れたような不思議なさびしさの胸に逼(せま)るのをどうする事もできなかった...
有島武郎 「或る女」
...三頭の牛のおなかに、小がもやにわとりをつめたまま、丸焼にしたものを、市場のまん中にもちだして、たれでも、ひと切れずつ、切ってとっていけるようにしました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...そこでぽつりと切れてしまい...
池谷信三郎 「橋」
...島田の元結(もとゆい)ふッつと切れ...
泉鏡花 「歌行燈」
...ぷつんぷつんと切れた...
海野十三 「地球要塞」
...ぷつりと切れている...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...須々木乙彦は、完全に、こと切れてゐた...
太宰治 「火の鳥」
...奥畑と切れた後の処世の手段なのではないか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そして是非とも熊谷と切れてくれろと云ったんです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...じいっと私の顔を見つめたままこと切れた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...電話はプツリと切れてしまいます...
野村胡堂 「女記者の役割」
...碧血(へきけつ)に染んでこと切れて居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...菊次郎さんと切れてしまったんです」「それで?」「それで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...土手の上にこと切れ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕を地上に結びつけてゐた糸がプツリと切れる...
原民喜 「鎮魂歌」
...何かの惨事に立会い損(そこな)った不運者だ」そこでもって私の夢のフィルムがぴんと切れてしまう……それで私は読者諸君にも...
堀辰雄 「鳥料理」
...こはいわでものことなるをある人がはやこと切れたる病人と一般に見做(みな)し候はいかにも和歌の腐敗のはなはだしきに呆(あき)れて一見して抛棄(ほうき)したるものにや候べき...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...」二人の声はふっつりと切れた...
室生犀星 「津の国人」
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