...――とんまな両親のしていることがもどかしくッて...
岩野泡鳴 「耽溺」
...とんまなことを言ってるなと思ったが...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...その頓間(とんま)男も...
海野十三 「空襲葬送曲」
...「――いますか」呼んでくれと言うかわりにとんまな声で言うと「――裏へ回って...
高見順 「如何なる星の下に」
...あなたは知らないでしょう? とんまだから...
太宰治 「パンドラの匣」
...何処かにおどけた頓間(とんま)な処があって...
谷崎潤一郎 「幇間」
...暑さに弱い叔母が赭(あか)い広東枕(かんとんまくら)をしながら...
徳田秋声 「足迹」
...身体と魂との不治の頓馬(とんま)さ加減に由来することが多いけれども...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...頓馬(とんま)であろうと...
直木三十五 「南国太平記」
...それを持つて買ひに行くのだと頓馬(とんま)を現はすに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あの頓馬(とんま)のことだから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...鍛冶屋の清七という頓馬(とんま)が来て...
火野葦平 「花と龍」
...お前はまたそんな事をとんまな顏をして聞いてたんだらう...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...手と足で砂利の上を這うている頓馬(とんま)で其の癖素早い姿が...
室生犀星 「とかげ」
...とことんまで追いこんでやろう...
山川方夫 「あるドライブ」
...おらあいまでも頓馬(とんま)でぐずで能なしなんだ...
山本周五郎 「さぶ」
...このとんまの**野郎のひょっとこのおたんこなすめ」また頬でも叩くような音と...
山本周五郎 「へちまの木」
...郵便局に自分の引越し先を尋ねに行く頓馬(とんま)である...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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