...とりとめなく瞼(まぶた)に浮んで来る...
林芙美子 「浮雲」
...記憶のうちにとりとめなく積み重なっていくようなできごとだけを書いてやったのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...とりとめなくなって...
久生十蘭 「キャラコさん」
...遠い丘の上で、夕陽を浴びて立っている城のような白い建物や、陰影もなく、碧一色(あおひといろ)に塗りつぶされた空のようすなどは、なにか、とりとめなくて、夢の中の景色によく似ている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...酔うととりとめなくなり...
久生十蘭 「鈴木主水」
...とりとめなくなったとみえる...
久生十蘭 「鈴木主水」
...山川は抑圧から解放されたいというねがいでとりとめなくなり...
久生十蘭 「蝶の絵」
...自分をとりとめなくさせたのだった...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...急にとりとめなくなったと思う...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...真名古ほどの頑固な心をもとりとめなくさせるほど美しかったということには...
久生十蘭 「魔都」
...私の囘想はとりとめなく...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...とりとめなく楽しげに話した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...好感の持てる方です」令夫人がとりとめなくおしゃべりするけど...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...これもとりとめなく鳴り続いてゐた...
牧野信一 「明るく・暗く」
...わたし自身も心持ちがなんだかぼんやりとりとめなく乱(みだ)れていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...何かとりとめなく喋りたいという明瞭な欲望が感じられた...
宮本百合子 「寒の梅」
...夢はとりとめなくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...とりとめなく口走るお千絵の声が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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