...この広い二階にひとりつきりでゐるのは可哀さうでせう...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...一階の窓にとりつきガラス窓をこわしてはいってはどう」「それは駄目だ...
海野十三 「怪塔王」
...しかも、そばに他の生物がいると、それにとりつき、その生物の体から養分をすいとって、どんどん繁殖していくのじゃ...
海野十三 「火星兵団」
...助(たすく)る人はなくとも雪さへ消(きえ)なば木根(きのね)岩角(いはかど)に縋(とりつき)てなりと宿へかへらんと...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...青城子君はとりつきにくい人物だけれど...
種田山頭火 「松山日記」
...家の番頭さんがK館に言つてやつたさうです?』『ひとりつきりなの?』『さうですつて...
田山録弥 「波の音」
...小倉の相手の女はとりつき端(は)がなくて...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...余り片附きすぎてとりつき端がなかった...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...植民団も傭兵も出て轆轤(ろくろ)の把手にとりつき...
久生十蘭 「海難記」
...重吉が胴ノ間のランビキにとりつき...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...年寄りどもは四人がかりで一俵の米にとりつき...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...試みたが如何(いか)にも取付端(とりつきは)がない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...三人それにしっかりとりつきました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...とりつきやすいのは目の前の見た目に立つ趣向である...
宮本百合子 「女の行進」
...そうしたら私は五月のとりつきか四月下旬に行かなければなりませんでしょうね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どこかで仕事にとりつき...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...立っていって新八の膝にとりつき...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...壕(ほり)をわたり、城壁にとりつき、先手の突撃はさかんなるものだった...
吉川英治 「三国志」
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