...「何としてさほどつれないぞ...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...以前はどんなにつれない返事にせよ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...そなたの姉様孝行はけっこうなことにちがいないが自分のひとりがてんから筋道の通らぬ義理をたててわたしにつれないしうちをしては姉さんの本意にもそむくことになろう...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...そのやうな語(ことば)を聞(き)かせて予(わし)を切(き)りさいなむとは酷(むご)いわい、つれないわい、それでも高僧(かうそう)か、司悔僧(しくわいそう)か、教導師(けうどうし)か、莫逆(ばくぎゃく)と誓(ちか)うた信友(しんいう)か?ロレ はてさて、愚(おろか)な狂人(きちがひ)どの、ま、予(わし)の言(い)ふことを聽(き)かっしゃれ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...また(at others)母を一人殘すのは無情(つれない)仕打ち(was cruel)と云ふこともある...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...濁つた流れに終日(ひねもす)絲を垂れて居ても魚(うを)はつれないと云ふ貧しい漁夫の歌を獨唱させるつもりである...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...わざと多くのともをつれないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんなつれない真似(まね)をする必要は無かったではないか――六呼びかけると思った女が...
中里介山 「大菩薩峠」
...それより猶お女のつれないということが彼には当然のことなのでそれを格別不足に思うということはなくなって居たのである...
長塚節 「太十と其犬」
...お釈迦様あんまりつれないではござりませぬか!蜂の巣のやうにこわれた私の心臓の中にお釈迦様ナムアミダブツの無情を悟すのが能でもありますまいにその男ぶりで炎の様な私の胸に飛びこんで下さりませ俗世に汚れたこの女の首を死ぬ程抱き締めて下さりませ...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...お釈迦様!あんまりつれないではござりませぬか蜂(はち)の巣のようにこわれた私の心臓の中にお釈迦様ナムアミダブツの無常を悟すのが能でもありますまいにその男振りで炎のような私の胸に飛びこんで下さりませ俗世に汚れたこの女の首を死ぬ程抱きしめて下さりませナムアミダブツのお釈迦様!妙に侘しい日だ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...仙台平の御袴の事並につれない挨拶の事南品の海を一眸におさめる八つ山の高台に...
久生十蘭 「魔都」
...つれない恋人を恨むように...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...やつれない生き生きしたおかげのせゐではなからうか...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...――つれないその男を憤つたり...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...つれない」「何がつれない」「小殿はさびしかろ...
吉川英治 「私本太平記」
...このまま見捨(みす)ててまいるのもつれないようにぞんじますが」「オオ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...どうしたものかひどくつれない態度を見せるようになった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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