...そしてそれを廻つてゐる紡車(つむぎぐるま)の上に置く...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...木綿(もめん)わたを細(ほそ)く紬(つむぎ)たるを二三分ほどにちぎりたるやうなるものなり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...お春が古代紫の紬(つむぎ)...
谷崎潤一郎 「細雪」
...自分の紬(つむぎ)の衣服(きもの)を縫い直した羽織とをそろえてそこに出して...
田山花袋 「田舎教師」
...その時三四郎は黒い紬(つむぎ)の羽織を着た...
夏目漱石 「三四郎」
...紬(つむぎ)の綿入に縮緬(ちりめん)の兵子帯(へこおび)をぐるぐる巻きつけて...
夏目漱石 「野分」
...白紬(しろつむぎ)だのが其所(そこ)ら一面(いちめん)に取(と)り散(ち)らしてあつた...
夏目漱石 「門」
...兄の紀念(かたみ)とかいう二十年来着古(きふ)るした結城紬(ゆうきつむぎ)の綿入を着たままである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...八の痩(やせ)ぎすの青白い年寄で」「何んかモノを言ったのか」「結城紬(ゆうきつむぎ)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...結城紬(ゆうきつむぎ)の小袖に同じ羽織という打扮(いでたち)で...
広津柳浪 「今戸心中」
...何は紬(つむぎ)まで...
福沢諭吉 「旧藩情」
...つむぎあがったより糸をたくさん見せました...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「三人の糸くり女」
...「南部紬(なんぶつむぎ)」も名があって各地で細々ながらも織られます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...「井波紬(いなみつむぎ)」は知れ渡った名であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...紬(つむぎ)のこまかい縞の単衣(ひとえ)に...
山本周五郎 「追いついた夢」
...伊勢崎の安い紬縞(つむぎじま)で...
山本周五郎 「さぶ」
...着ものは紬(つむぎ)...
吉川英治 「大岡越前」
...お千絵を山科(やましな)の自分の家へかどわかしてきた偽虚無僧――今はそれを脱いで垢(あか)じみた博多の帯に黒紬(くろつむぎ)を着流している堀田伊太夫(ほったいだゆう)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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