...かれらはゼビュロンとセフローニアについての第九千番目の物語りを読む――いかに二人が誰も未だかつて愛しあわなかったように愛し、しかもかれらの「真実の恋が決してなめらかにすすまず」――ともかく、いかに恋がすすんで、つまずき、また立ちあがって先にすすむかを! いかにあるあわれな不幸な男が、鐘楼までも行かなければよいのに、尖塔までのぼっていったか、ということを、それから用もないのに彼をそこにのせて、よい気になった小説家は鐘をならして世界じゅうの人間をあつまらせて、おお大変! いかに彼がふたたび降りてきたかを聞かせる! わたし自身としては、かれらは普遍的な小説界のすべてのそういった、やたらに上にのぼりたがる主人公たちを、むかしかれらがよく英雄たちを星座のあいだにおいたように、人間の風見車に転身させて錆つくまでそこでぐるぐる廻らせ、ふたたび降りてきてその悪ふざけで正直な人々を悩ませないようにした方がよかろうと思うのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...妻は足が弱ってつまずきそうになった...
田中貢太郎 「続黄梁」
...大きな躓物(つまずき)の石は...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...彼はつまずきながら階段を降りていった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...つまずきよろめいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...終りになってつまずきました...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...うねうねと盛りあがった赤針樅(あかはりもみ)の根這(ねは)いにつまずきながら玄関のほうに行こうとすると...
久生十蘭 「雪間」
...それがあるとパンドーラが始終それにつまずき...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...おじてつまずき勝ちな馬を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...そこでは多くの人たちがあのとおりつまずき倒れたのであるから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あるとき決闘の場でつまずき倒れ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いく度もけつまずき...
山川方夫 「演技の果て」
...群衆の中からも幾人か蹴つまずきながら飛んで行った...
吉川英治 「鬼」
...関羽や関平の駒は幾たびも石ころや蔓草(つるくさ)につまずきかけた...
吉川英治 「三国志」
...かれはけつまずきそうになって...
吉川英治 「神州天馬侠」
...お松の寝顔にけつまずき...
吉川英治 「旗岡巡査」
...体の飛躍を欠いてともすると蹴つまずきそうになる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...つまずきつまずき歩いてゆくカテリーナ・リヴォーヴナを隊の誰かがからかおうとする度ごとに...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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