...何かにつまずきました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...かれらはゼビュロンとセフローニアについての第九千番目の物語りを読む――いかに二人が誰も未だかつて愛しあわなかったように愛し、しかもかれらの「真実の恋が決してなめらかにすすまず」――ともかく、いかに恋がすすんで、つまずき、また立ちあがって先にすすむかを! いかにあるあわれな不幸な男が、鐘楼までも行かなければよいのに、尖塔までのぼっていったか、ということを、それから用もないのに彼をそこにのせて、よい気になった小説家は鐘をならして世界じゅうの人間をあつまらせて、おお大変! いかに彼がふたたび降りてきたかを聞かせる! わたし自身としては、かれらは普遍的な小説界のすべてのそういった、やたらに上にのぼりたがる主人公たちを、むかしかれらがよく英雄たちを星座のあいだにおいたように、人間の風見車に転身させて錆つくまでそこでぐるぐる廻らせ、ふたたび降りてきてその悪ふざけで正直な人々を悩ませないようにした方がよかろうと思うのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...お互いにつまずきあう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
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峠三吉 「原爆詩集」
...サイリーナスは紅(あか)ら顔してつまずきやすき驢馬(ろば)に乗り……だが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...脹(ふく)れ上がった血管のように突起してる木の根につまずきながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...つまずきよろめいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...終りになってつまずきました...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...石は引き抜かれ、ピストルは発射され、防寨(ぼうさい)は急造され、追いまくられた青年らは棺車を引きオーステルリッツ橋を駆けぬけて市の守備兵を襲い、重騎兵は駆けつけ竜騎兵は薙(な)ぎ立て、群集は四方に散乱し、戦の風説はパリーのすみずみまでひろがり、人々は「武器を取れ!」と叫び、走り、つまずき、逃げ、あるいは抵抗した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...追う者も、追われる者も、草に滑り、石につまずき、凹みによろめいて走った...
直木三十五 「南国太平記」
...そこでは多くの人たちがあのとおりつまずき倒れたのであるから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あるとき決闘の場でつまずき倒れ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼がいかによろめき、つまずき、浮かれながらゆくかを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この言葉に囚われてつまずき...
柳宗悦 「四十年の回想」
...関羽や関平の駒は幾たびも石ころや蔓草(つるくさ)につまずきかけた...
吉川英治 「三国志」
...町をあるけば人につまずき...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ここで大つまずきをやるのではないかと危ぶんでいたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...敷物につまずきましたので...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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