...それはもう六角のつましい形をしてはゐないし...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...つつましい保養の町として出発し直してゐるに違ひないと思はれる...
太宰治 「津軽」
...実にこのあたりの行持はつつましくもつつましいものである...
種田山頭火 「私の生活」
...いかにつつましい甘っぽい眼つきが注がれたことだろう! 講義のときに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...態度はつつましいが...
豊島与志雄 「母親」
...決して座布団の上に坐られなかったようなつつましい心使いの方であったそうである...
中谷宇吉郎 「牧野伸顕伯の思い出」
...つつましい恋心を托(たく)した...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...住職がつましいので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やがて氏にはつつましいながら新しい生活が始まったのであるが...
橋本五郎 「地図にない街」
...実に美しくつつましい食慾(しょくよく)である...
林芙美子 「魚の序文」
...おやじはつましいひとだったから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...又昔のように父母の下でつつましい朝夕を送り出していた...
堀辰雄 「姨捨」
...そのためかへつて一層そのつつましい美しさを増させながら...
堀辰雄 「四葉の苜蓿」
...暗がりに静かな手の上につつましい涙が落ちる...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「漁師」
...このつましい晩食(ばんしょく)がすんだとき...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...まじめなつつましい心のすべての若い人々は...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...……つましいというよりも寧(むし)ろ吝嗇(りんしょく)にちかい変り方である...
山本周五郎 「日本婦道記」
...時間のないつましい生活を続けて来たのだ...
山本周五郎 「柳橋物語」
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