...私(わたし)のつたない作(さく)を思(おも)つてくれた齋藤信策(さいとうしんさく)(野(の)の人(ひと))さんの墓(はか)がある――其處(そこ)へ參詣(さんけい)して...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...もちろんそれは弁士のつたない声色であるが...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...永らく野人の手にかけました品ゆゑ……」「作柄がつたないとは...
薄田泣菫 「小壺狩」
...明日の立派な覚悟より、きょうの、つたない献身が、いま必要であります...
太宰治 「或る忠告」
...つたない作品を発表していて...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...つたないところがあいきょうになりましたものか...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...つたないまいをごらんにいれては御座興をつとめたものでござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...その身の意気地なしと運命のつたないことがひしひしと胸に迫った...
田山花袋 「蒲団」
...つたない手跡に見覚えもなかった...
寺田寅彦 「球根」
...ここにこのつたない叙説の筆をおくことにする...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...生命の種子を天来の発生物に帰せようとしたつたない説をあざけるようにも聞こえる...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...それでも櫻川へのぼつたのを釣つたないくらか甘めえ相だ...
長塚節 「土浦の川口」
...のちに眠剤(ねむりぐすり)をのみ過ぎて死んだ中村進治郎君も私とともに御同様のつたない一席を申し上げていた...
正岡容 「わが寄席青春録」
...「つたない私がいただいてまいることは似合わしくないことでしょう」こう言いながら大将は手に取って見た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...つたない文章が気になりまして何枚ペーパを破り棄てましたことか...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...つたない前世の因果ゆえと思召(おぼしめ)して...
夢野久作 「名娼満月」
...まだ寝ずにいたか」「はい」「何を書いていた?」「つたない和歌を」「そもじ...
吉川英治 「新書太閤記」
...私の書きましたつたない「新・平家物語」のなかに...
吉川英治 「親鸞聖人について」
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