...ついでに鯔(ぼら)と改名しろなんて...
泉鏡花 「海異記」
...「君は計畫に疲れたと云ふが、疲れついでに、君」と、氷峰は義雄に、「いツそ、ずツと格を落して、札幌に襤褸(らんる)會社を起して見たら、どうぢや?」「らんるとは」と、呑牛にもまだ分らなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「ついでに聞くがね...
梅崎春生 「記憶」
...ついでにズボンも外(はず)そう」「ふう...
海野十三 「地軸作戦」
...お願いついでに、橋向うの質屋へ行って、私がたしか一両であずけて置いた二寸ばかりの小さな観音像を受け出して下さいませんか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...新聞記事を直接引用したついでに...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...どうか金もついでに埋めてください」「金か」「金でございます...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...ついでに学校に寄つて新聞を読んでゐたら...
種田山頭火 「其中日記」
...ついでにお酒を一本添えて貰うといいな...
豊島与志雄 「悪夢」
...そんなげいがあるなら、ついでに、船の荷物をとりださうぢやないか...
豊島与志雄 「スミトラ物語」
...今一つついでにいうが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私は明日彌生子を停車場へ送つて行くついでに...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...商用でこの町に立ち寄ったついでに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...私は娘と銀座に出たついでに彼女のゐる喫茶店に寄つたが...
室生犀星 「巷の子」
...ついでに話してしまうが...
森鴎外 「訳本ファウストについて」
...少し早いが午の弁当をついでに」「いいえ...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...沖縄で戦死した末子の霊を呼び出してもらいに、例の仏の口を聞きに来たのだが、ついでに、妹の久左衛門の妻に米の相談にも来たのである...
横光利一 「夜の靴」
...ついでに其處の宇津(うつ)の谷(や)峠をも越えて見たいと思ふうちにいつか桃の花が咲いて來た...
若山牧水 「樹木とその葉」
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