...少し跛脚(ちんば)をひきながら三...
有島武郎 「カインの末裔」
...後の月ちんばの馬に打ち乗りて鉄(かな)網の中にまします矢大臣銘を賜はる琵琶の春寒意地悪き肥後武士(ざむらひ)の酒臭くこの連句を作ったことがもとになって...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...高く重ねられた檻が両側から今にも崩れ落ちんばかりに蔽(おお)い被さって...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...賃機(ちんばた)を織る音が盛(さか)んにした...
田山花袋 「田舎教師」
...かたちんばの下駄(げた)をはいてわずかに三町ばかり歩いた...
寺田寅彦 「柿の種」
...今にも焼け落ちんばかりの屋根の上の奮闘...
寺田寅彦 「火事教育」
...平生(へいぜい)跛(ちんば)で充分(じゆうぶん)に足(あし)を組(く)む事(こと)が出來(でき)ないのを憤(いきどほ)つて...
夏目漱石 「門」
...宗太郎の大跛(おほちんば)が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その馬は跛(ちんば)だった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...あの跣(ちんば)は置いて行くつもりだった」そういって...
久生十蘭 「地底獣国」
...その上跛足(ちんば)だということが判っている...
久生十蘭 「魔都」
...あけがた近くの青ぐろいうすあかりが障子や棚(たな)の上の提灯箱(ちょうちんばこ)や家中いっぱいでした...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...ちんばのその脚がかたかたと床に慄えた音をたてた...
山川方夫 「演技の果て」
...「ちんばだからって寄場人足に変りはねえだろう」ちんばという言葉にちからを入れて義一は云った...
山本周五郎 「さぶ」
...汽車が着くと周章てて下駄を片ちんばに穿いて...
吉井勇 「青春回顧」
...跛行(ちんば)をひいた老小使の弁蔵(べんぞう)が...
吉川英治 「日本名婦伝」
...ちんばを曳いたままそれでも十間ばかり逃げたが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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