...生來の跛者(ちんば)で背が低くて...
石川啄木 「葉書」
...まったく、女房の髪が抜け、顔いちめん腫(は)れあがって膿(うみ)が流れ、おまけにちんば、それで朝から晩までめそめそ泣きつかれていた日には、伊右衛門でなくても、蚊帳(かや)を質にいれて遊びに出かけたくなるだろうと思う...
太宰治 「もの思う葦」
...先生をちんばにして...
壺井栄 「二十四の瞳」
...「ちんばの熊さん...
徳永直 「戦争雑記」
...一生跛(ちんば)をひきずらねばならないことだけでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...下駄を片跛(かたちんば)に穿(は)いて本郷丸山から飛んで來たのさ」「なアーンだ」「それを身投げにしたところが俺の作だ」平次は面白さうでさへありました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...背中を丸くして跛(ちんば)をひきながら...
久生十蘭 「キャラコさん」
...そうして私は毎朝のようにこの坂を昇(のぼ)り降りしているあの跛(ちんば)の花売りのことをひょっくり思い浮べ...
堀辰雄 「美しい村」
...あるじは貧(ひん)にたえし虚家(からいえ)杜国(とこく)田中なる小万(こまん)が柳おつる頃荷兮(かけい)霧に舟曳(ひ)く人はちんばか野水(やすい)たそがれを横に眺(なが)むる月細し杜国(とこく)隣(となり)さかしき町に下(お)り居(い)る重五(じゅうご)田中の小万は世にもてはやされた美女であった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ついにちんばをひいて歩くようになった...
山本周五郎 「青べか物語」
...おたよは脚のちんばな小机に向って...
山本周五郎 「雨あがる」
...「ちんばだと思うからこっちはよけているのに」とりゅうは薄笑いをうかべながら云った...
山本周五郎 「さぶ」
...片ちんばだとはおもわなかった...
吉川英治 「大岡越前」
...馬からおちんばかりにぎょうてんしたが...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ところが、どこの乞食も住所不定のもので、昨日見た所に今日はもういないのが通例なのに、ここの山中(やまなか)乞食ばかりは、長年彼が注意して見て来たところでは、せむしの男も、盲(めくら)の女も、ちんばの小娘も、老幼ことごとく同じ者がいつも同じ所に群れていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...跛行(ちんば)をひいた老小使の弁蔵(べんぞう)が...
吉川英治 「日本名婦伝」
...ちんばを曳いたままそれでも十間ばかり逃げたが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...逃げかけるちんばの襟がみを抓(つま)んで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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