...ちらりと白い物が通った...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...ちらりとそこに見えたように思う...
芥川龍之介 「奇遇」
...ちらりと彼をうかがいながら...
梅崎春生 「黄色い日日」
...ですから……」ちらりと磯吉を見て...
壺井栄 「二十四の瞳」
...矢島さんはそれらをちらりと見廻したが...
豊島与志雄 「過渡人」
...風のように暴れている五右衡門の姿をちらりと見た...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...その時、見ればその眼が白眼がちで、ちらりとした、やや鋭いと言ってよいほどの光を持っているのを認められます...
中里介山 「大菩薩峠」
...妙に不気味なものの影がちらりと覗(のぞ)くことだ...
中島敦 「悟浄歎異」
...嗄(しわが)れた声がそのまま)三造の頭の奥をちらりと掠(かす)めて過ぎた...
中島敦 「斗南先生」
...其姿をちらりと家のものが見た...
長塚節 「芋掘り」
...美人は夜ちらりと見て朝は別れてしまつたので何といふ名かそれも知らぬ...
長塚節 「佐渡が島」
...だん/\リボンを插した髮が隱れて小さな帶の結び目が隱れて最後に足のうらがちらりと見えて姿は全く其洞穴のやうな楷段の上方に隱れてしまつた...
長塚節 「旅の日記」
...針金(はりがね)のやうな火(ひ)をちらりと持(も)つた落葉(おちば)の一(ひと)ひら/\が煙(けぶり)と共(とも)に輕(かる)く騰(のぼ)つた...
長塚節 「土」
...泣き叫び乍らその胸に犇(ひし)と抱きついた――それをちらりと見た時...
長與善郎 「青銅の基督」
...ちらりちらりと何故(なぜ)三千代を貰ったかと思うようになった...
夏目漱石 「それから」
...粗(あら)い縞(しま)の浴衣(ゆかた)を着た女の影をちらりと認めた...
夏目漱石 「門」
...身を伸ばして部屋のなかをちらりと覗(のぞ)くことだけだった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...こちらをちらりと見なすった...
室生犀星 「童話」
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