...彼れ一家の者が此のだんまりの仕事に先(ま)づ驚きました...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...私は俄(にわか)にだんまりになった...
伊波普猷 「私の子供時分」
...お花はだんまりで立上ると...
江戸川乱歩 「接吻」
...「そんな事なら何も私にだんまりで...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...にじんだ声が遠くに聞えやがてぽんぽんと下駄の歯をはたく音あとはだんまりの夜も十一時となれば話の種さへ切れ紅茶もものうくただ二人手をとつて声の無い此の世の中の深い心に耳を傾け流れわたる時間の姿をみつめほんのり汗ばんだ顔は安らかさに満ちてありとある人の感情をも容易(たやす)くうけいれようとする又ぽんぽんぽんとはたく音の後から車らしい何かの響き――「ああ...
高村光太郎 「智恵子抄」
...はあて」「なに実は私にも見当がつかないんだ」かくてフランボーはだんまりのまま惧(おそ)る惧る何分かの間掘りつづけたが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...帯同した庸太郎と一人の青年と並んで暗黙(だんまり)でクッションに腰かけていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...その他だんまり、セリ出し、立廻(たちまわり)の如き皆然(しか)り...
永井荷風 「江戸芸術論」
...舞台はやがて昨日(きのふ)の通りに河端(かはばた)の暗闘(だんまり)になつて...
永井荷風 「すみだ川」
...濡手拭いを頭へのせてだんまりで湯につかっていると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...だんまりで逃げだしちまったりして……なんだとお思いになったことでしょう」「失礼はこちらのことです……いちど...
久生十蘭 「あなたも私も」
...構図は九絞龍と花和尚が瓦灌寺雪の暗闘(だんまり)の大首絵とあっては――...
正岡容 「小説 圓朝」
...またしても世話だんまりを身振り面白く展開させた...
正岡容 「小説 圓朝」
...だんまりむつつりで...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...だんまりむつつりの...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...そこで肝心のだんまりも見事にお流(なが)れになりましたの...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「辻馬車」
...それを芝居のだんまりの幕の如く...
柳田国男 「年中行事覚書」
...殆んどだんまりの儘の永い時間を過した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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