...肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...良人(おっと)の顔付きには気も着かないほど眼を落した妻は口をだらりと開(あ)けたまま一切無頓着でただ馬の跡について歩いた...
有島武郎 「カインの末裔」
...何か云つては芳公がだらりと下げた大きな手の甲をピシヤ/\なぐつてゐます...
伊藤野枝 「白痴の母」
...からだをだらりと延ばすと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それからだらりと垂れている左腕を死人の服の上から掴んでみた...
海野十三 「地獄の使者」
...だらりと綱がぶらさがっているだけだった...
海野十三 「超人間X号」
...大きな赤い乳房をだらりと垂れて...
鈴木三重吉 「桑の実」
...兩腕をだらりとさげたまま首を前へ突きだして...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...小さな顔の下顎をかくすように大きな舌がだらりと垂れていた...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...その顔から長い大きな舌がだらりと垂れていた...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...店頭(みせさき)には暖簾(のれん)がだらりと垂れて人の姿はなかった...
田中貢太郎 「指環」
...舌をだらりとたらして走りまわることも...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...彼の両手はだらりと下がってしまった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...わななく腕はだらりと垂れてしまった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...大きな耳をだらりと垂れたまま...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...それが皮だけでだらりとぶら下がって...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...お久美さんはその手紙をだらりと下げたまんま呆やり立って居たが...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
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