...だらしなく不恰好でね...
梅崎春生 「狂い凧」
...だらしなく解けた...
海野十三 「幸運の黒子」
...するとそこらにだらしなく寐轉んでゐた木つ葉や...
薄田泣菫 「旋風」
...ところが、彼は今一ぱいの焼酎が咽喉をよく通らないほどになつてゐて、酒はだらしなく、口から涎(よだれ)のやうに流れ、コップはぽんとテーブルの上に投げられ、ころがるのであつた...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...だらしなく考へが変つて...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...だらしなく飲みまはるくだらなさ!△私が生かされてゐる恩寵を知つてゐるかぎり...
種田山頭火 「其中日記」
...酒はどうしてもやめられないから飲む、飲めば飲みすぎる、そして酒乱になる、だらしなくなる、一種のマニヤだ、つつしまなければならないなどと考へてゐるうちに、ぐつすりとねむつた...
種田山頭火 「其中日記」
...敬太郎はこの気楽そうな男の口髭(くちひげ)がだらしなく濡(ぬ)れて一本一本下向(したむき)に垂れたところを眺めながら...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...彼の父は洋筆(ペン)や万年筆でだらしなく綴(つづ)られた言文一致の手紙などを...
夏目漱石 「明暗」
...ズボンのポケツトにつつこんだ松吉の右手にだらしなくぶらさがり...
新美南吉 「疣」
...だらしなく箒を手にしていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...だらしなく口を開けて噴水の鶴を瞶めていることだけである...
久生十蘭 「魔都」
...久しぶりなので酔ひ、だらしなく、ヘト/\とねむる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...だらしなく涙がこぼれた...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...杭打(くひう)ちの綱引女がだらしなく憩(やす)んでゐた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...松田権蔵はだらしなく涙をこぼした...
山本周五郎 「さぶ」
...だらしなく寝込んでいた仲間(ちゅうげん)の宅助...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...だらしなく右左へゆれている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??